ゾイド徒然草 -184ページ目

下の下ですね

 『ゾイドジェネシス』が放送を開始すると、かつてない異常事態が起こり、私は戦慄を禁じ得なかった。いわゆる「信者」と「アンチ」の激しい闘争、不毛な罵りあいにである。もちろん、私はこのどちらにも与するものではないから、驚き、おののいたのである。


 とりあえずアンチから批判しておこうか。まず、「とにかくジェネは糞」という理論になっていない暴言がよく見られる。これは単純に自分の好悪を叫んでいるのであって、作品に対する正当な批評ではない。これにはまるで耳を貸す必要はない。
 これが「萌えだから糞」だとか「ファンタジーだから糞」になると多少は理性が入ってきている。「ジェネは糞」よりは評価したいが、理論としては不完全だ。その反面として、「萌えだから」良い部分や「ファンタジーだから」良い部分というものもあるからだ。それらも総合的に勘案しなくてはならない。
 おそらく、彼らの多くが「バトスト」なり「無印」なりをゾイドの世界観として最上と捉えていて、それにそぐわない『ジェネシス』がゾイドの顔になることは美意識が許さないのだろう。ただ、それは前述したように好き嫌いの問題に過ぎない。「俺はジェネシスは嫌いだな」と静かに理性的に思っていればいいのだ。
 また、『ジェネシス』や「バイオゾイド」といった「異物」がゾイドを滅ぼすのではないかという懸念もあるのだろう。だが、我ら「大きなお友達」が叫んだところでマイノリティの声だ。ジャッジを下すのは圧倒的多数の子供たちである。そして、子供相手の企業が選択した道なのだ。我らは見守るしかあるまい。ただ、今期の数字は明確に減じている。企業の論理によって、軌道の修正は計られることだろう。


 ここで私の立場を明かしておくと、「ジェネシス」というシリーズを展開したことは前向きに評価している。私個人の好き嫌いを言えばガイサックやレッドホーン等の旧ゾイド黄金期が好きなのだが、過去に執着していては未来がない。生き残って、価値を創造していくために、どんどん新しいことをやっていってもらいたい。そう思っている。その結果、私が好きではないものも生まれてくるだろう。それは仕方のないことだ。が、それによって私の好きな旧ゾイドの価値がいささかも失われるものではない。好きだったものをいつまでも愛せばよいだけの話だ。
 同様の理由で、私は「フューザーズ」にも一定の評価を与えている。「フューザーズ」、そして「ジェネシス」でゾイドの世界の枠はサイバーからファンタジーまで広がりを見せ、より幅の広い楽しみ方ができるようになったのは、とても良かった思っている。
 しかし、その販促アニメである『ゾイドフューザーズ』及び『ゾイドジェネシス』の映像作品としての評価は全く別な話である。この二作品はお世辞にもクオリティが高いとは言えないからだ。否、私がゾイドアニメで一番面白いと思っている『/0』だって、映像作品全体からすれば全然大したことないのだ。せいぜい中の中と言ったところだろう。以下に私の映像作品番付を示そう。

映像作品番付

 上位には誰が見ても質の高さが一目瞭然で、なおかつ私が好きなものを挙げた。未見であれば即刻TSUTAYAに向かうことをお薦めしたい。
 さて、中位より下だ。『/0』より上位に『釣りバカ日誌』を挙げた。私はああいったジャンルのものが好きではないのだが、理性的に考えると『/0』より高評価を与えざるを得ない。実はテレビでやっていたのをたまたま見ただけなのだが、三分もすると作品世界に引きずり込まれ、大笑いしていた。そして、結局最後まで見てしまったのだ。笑いや人情のノウハウの積み立てもさることながら、興味のない人間をも引き込む普遍性において明らかに『/0』より価値があるのだ。アニメというだけでチャンネルを変える人など、ざらではないか。ゾイドアニメなんて、とても間口が狭いものなのだ。
 なかんづく『フューザーズ』や『ジェネシス』ともなると、シリーズ構成の杜撰さで人物像にブレが出たり、著しい作画の乱れが見られるなど、作品としての基本的な質に難がある。作品としては完成している『北京原人』の方がまだマシなのだ。ウパー!

 だから、その程度のものに過ぎない『ジェネシス』を称揚する信者の気持ちは、私の理解を超えている。せめて『北京原人』を見ていればあそこまで『ジェネシス』を持ち上げることはないと思うのだが。大槻ケンヂと『プロレス戦国伝』のエピソードを思い起こさせる。


 だが、私は『ジェネシス』を毎週楽しみにしている。当たり前の話だが、嫌いだったら見ていない。三十分をもっと有効に使う。水曜日を楽しみにしているのは、『ジェネシス』には『ジェネシス』の美点があるからであり、なにより私はゾイドが大好きだからだ。
 そして、良いところがあれば褒める。これは単純に感情の吐露に過ぎない場合が多いが、褒める。それから、悪いところがあれば指摘する。いつか誰かに届いて糧になればと、理性的に構造上の弱点を指摘する。今までそうしてきたし、これからもそうだろう。


 そういうスタンスであるから、私には信者、アンチの情熱は分からない。「無印」の頃から対立はあったが、『ジェネシス』のそれは一段と苛烈に感じられる。何故なのか。どこかに、人を狂わせる魔性があるのだろうか?

ゾイドジェネシス 第40話「バイオ粒子砲」感想

今回のあらすじ――

 「討伐軍がトラフを解放した!」噂は瞬く間に広がり、各地からレジスタンスがトラフに集結する。その中にはあの「無敵団」も含まれており、ルージらと邂逅したのだった。
 新体制が整ったころ、ザイリン率いる部隊がトラフ奪還をめざし襲撃してきた。ルージはムゲンライガーで応戦するも不覚を取って窮地に陥る。しかし、ザイリンも謎の疲労が極限に達し、体の自由を奪われる。申し合わせたようにバイオヴォルケーノに秘められた自動操縦システムが起動し、必殺兵器・バイオ粒子砲でムゲンライガーを消し去ろうとする。絶体絶命のピンチだったがセイジュウロウが割って入り、ルージは間一髪助かった。しかし、その代償にセイジュウロウは重傷を負ってしまったのだった。


 ティ・ゼの副官であるア・ランは、実はア・カンの兄だった!――というどうでもいいエピソードが今回のほぼ全て。ザイリンが自滅して逃げ帰っただけで話的にはほぼ進展無し。
 とにかく、副題にある「バイオ粒子砲」の印象が弱すぎるのが敗因。無敵兄者の方がインパクトある構成なのはいただけない。「無印」を引き合いに出せば、荷電粒子砲は愛機の大破という絶望を演出したわけだが、存在感の薄い師匠が一時戦線離脱しただけでは感動がない。これは、ルージの成長にセイジュウロウがどれだけ寄与してきたかという演出が不足していたこということだ。せめて、ソウルタイガーのダメージ描写が痛烈であれば少しは盛り上がったのかもしれないが……


 余談になるが、紋章学豆知識。
 劇中、セイジュウロウが考案したという討伐軍の旗が出てくる。

討伐軍の旗

 我々の世界の旗は、近代以降世界の中心であったヨーロッパの紋章学を元にしている。これには厳格なルールが定められており、討伐軍の旗は残念ながらこのルールには準拠していない。
 紋章に使われる色の内、黄色、白、黒の三色だけは特別扱いで「メタル」と総称し、それぞれをゴールド、シルバー、アイアンと呼ぶ。その他の色は「カラー」と総称する。そして、基本的なルールとして、メタル同士、カラー同士は隣接させてはいけないのである。
 討伐軍の旗を見ると、赤と青が隣接しているのでルール違反だ。例として、英国の国旗、ユニオンジャックを見てみよう。

ユニオンジャック

 イングランド、スコットランド、アイルランドの旗が合成された複雑なデザインながら、カラー同士の隣接がないことが分かるだろう。
 ちなみにもう一例。ロシア国旗だ。

ロシア国旗

 見ての通り、ルール違反である。帝政ロシアの時代、この国旗が制定されると、西欧諸国は「旗も満足に作れない辺境の蛮国」とバカにしたそうである。

SRゾイドギャルズコレクション発売開始

 すっかり忘れかけていたが、200円ガチャ、SRゾイドギャルズコレクションが発売を開始した模様。

SRゾイドギャルズコレクション

 時代はローライズなのか。まだはいていないほうが低エロ度なのでは?
 あと、ミィ様の違和感の正体はプロポーションか? 真ミィ様はボーリングのピンみたいな体型だし。さすがにアレはそのままフィギュアにできなかったのだろうなぁ。キモいから。


 個人的には、同発のユージン商品である中国風水根付けがのほうが気になっていたりする。

中国風水根付け

太古のアイディアコンテスト

 例によって深刻なネタ不足のため、ハードディスクを漁る。すると旧ゾイド時代のゾイドアイディアコンテストの資料が出てきたので、応募作をいくつか掲載しておこう。


イカ型
イルカ型
人魚型
フライングゲーター

 三枚目の画像のMERMAN(どこが人魚型だ!?)はホエールカイザーの原型になったのかもしれない。四枚目のフライングゲーターは長い時を経てグレイブクアマの元ネタになっていたのだったりして。


 余談だが、このコンテストの応募総数は一万一千通だという。かつての栄光が偲ばれる数字である。しかも年代は小三~三十才とワイド。もし、当時三十の方が今でも現役だったとしたら五十である。ツチノコ並みのUMAだ。

これがネオブロックスか

 昨日、WHFの大阪会場で、ついにネオブロックスがお披露目になった。さっそくネットに画像がアップされていたが、初見の感想は「う~ん……」。期待が高まる部分と、ちょっと物足りない部分が半々といった感じ。


  全体としては、バイオゾイドのフレームをブロックス規格にしたという感じだろう。ノウハウを蓄積していく姿勢や良し。

 首や尾の多関節構造は旧ブロックスでは不可能だった表現だ。ここが最も期待できそうな部分である。

 ちょっと期待はずれだったのが、黎明期の骨ゾイドに逆行したかのような四肢の細さ。それもあって、全体としてはかさが増しているものの、密度が薄い印象になっている。コストやマーケットの動向を踏まえた上での仕様なのだろうが……

 もっとも、ゾイドは手に取ってみないと良さが分からないことがある。良い商品になることを来して、発売日を待つとしよう。


それと、先行販売されたカスタムブロックスだが、ネット上では芋虫型のガーニナルの人気が突出している印象だ。久々のダジャレネーミングといい、フォルムといい、かわいらしさがある。そして、キャノン形態は雄々しく、複座式というのもユニーク。は、早く触りてぇ!