新薬審査、1年に短縮へ
外国で使用されている医薬品が国内で使えるようになるまでに遅れが出る「ドラッグ・ラグ」などを解消するため、厚生労働省は今月から、新薬を迅速に提供する態勢の強化に乗り出した。現在は約2年かかっている審査期間を1年に短縮することなどをめざし、来夏までに承認や審査の態勢を整える。
新薬を製造・販売するには、製薬会社は効果や副作用など治験で得たデータを示し、厚労相に申請、審査を受けて承認を得る必要がある。
日本製薬工業協会によると、海外で新薬が出てから自国の市場に出回るまでの平均期間(04年)は、米国の505日に対し、日本は1417日と3倍近い。
国内で承認が遅れる理由としては、治験の実施や審査に時間がかかったり、提出データの明確な基準がなく追加データを求められることが多かったりすることなどがあるという。
厚労省は1日、承認審査等推進室を設置。迅速化のため、どんなデータをそろえればいいのか審査の透明性を向上させる。欧米の臨床試験データを活用するほか、海外と同時に臨床試験をする国際共同治験なども検討する。審査にあたる独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」の審査官も増やす。
安全性がある程度認められ、医師や患者からの要望が多い新薬については、早期承認し、市場に出た後、副作用や有効性のデータを収集する「市販後臨床試験」も実施していくという。