「今日もいいペンキ。」
私はドラゴンが目撃されたという塔を観察する。
私は今日、ドラゴン討伐を成し遂げることになるだろう。
そして賞金額をガッポガッポ稼ぎ、今までの毎日苦虫を食って食いつないできたような極貧ダンボールハウス生活を卒業する。
私は毎日プリンが食えるような超リッチなダンボールハウス生活を送ることを胸に固く誓い、今に至るという訳だ。
わざわざホワイトランの首長に私兵をつけてもらったのだ。ドラゴン討伐の経験など持ち合わせてはいないが、恥の上塗りや失敗は決して許されない。そう自分に言い聞かせ喝を入れる。
数分待機し、やがて本日のカモがネギを背負ってやってくる。
さて、あとはどう脱出するか…
私は戦闘を衛兵に丸投げすることにした。そして息を切らせてホワイトランに戻り、首長にあたかも自分がドラゴンをねじ伏せたかのような報告をする。我ながら隙の無い、機転を利かせた完璧なプランだと思う。
私は戦場に背を向けホワイトランめがけて希望の架け橋をスキップして走り出す。
瞬間、まるでドラゴンが目前に降りたかのような轟音が鼓膜を劈く。
そして現実は私の予想を裏切ってくれる事はなかった。
…To be continued

