鎌倉にある稽古場の長老が

考えて自ら作ってくれた立礼卓がある

一緒に稽古をしている人が足を痛めて正座ができなくなったため

お点前ができなくなった

それでも稽古に来てくれるのだがやはり寂しい

そこでこの長老は自分で考えて

椅子でも畳と変わらず点前ができるようにしたいとの思いで作ってくれた


いつもこのお爺には頭が下がります


たまたまその稽古に台湾の人が遊びに行って

その棚を見た時にとても感激した

台湾で茶の湯の稽古を始めるにはとても勇気がいる

正座をしなければいけない

正座をしたことのない台湾の人にはものすごく辛いこと

そのため稽古をできない人が多くいる


この台湾の人は

なんとかしてこの立礼を台湾に欲しい

と我々に言い続けた


長老は一台作るだけでもうお疲れで

岐阜のお弟子さんでもあり

この長老もよく知っている

八ヶ岳に住む森田孝久さんに製作のお願いをしてくれた

展示会を控えたこの時期に無理を押して作ってもらいました

ありがとうございます


その立礼卓は長老に『和心卓』と名付けてもらい

2台目が台湾へとやって来た


台湾のお弟子さんの喜びは大変なもの

今まで足の痛さに耐えてきた

もう慣れてきているので長く座れるようになってきたけれども

これから始める人は

点前に慣れるまではかえって長い時間座らなければならないので辛い日々が続くことになる

足を痛めている人もみんなと同じように稽古ができる

点前のお仕舞いの頃には足が痺れて動作に集中できなくなる


そのようなことはこれからも乗り越えていかなければいけないことなのだが

とりあえずは楽しくお点前ができる


稽古は楽しさもないと続かない


みんなが笑顔で集中できる


これから台湾での茶の湯に更なる拡がりの予感がします


大きな荷物をたくさん持ってくることなど

この皆さんの喜びを見ると何の苦でもなくなる


また一歩前進


鎌倉のお爺

森田さん

台湾の皆さんが一服差し上げたいと待っています

是非台湾にお越しください