先日 稽古をさせて頂いている茶道具にて茶道具の勉強会を行った

以前から思っていたことではあったが
自分の手元にある物ではできないこと

美術館でも勉強できるが
手に取る茶道具は持ってみないとわからないことが多い

今回はその主人が快諾してくれて実現した

初回は何を取り上げようか
と考えたが
手に取る道具といえばやはり茶碗
そして千家の茶の湯では茶碗といえばやはり樂茶碗

ということで

長次郎の茶碗ということになった

この勉強会
話を聞くのはやめて
参加者に課題をお願いして調べてきてもらい
みんなでその内容を共有することにした

課題の内容は
樂茶碗はどのようなものか
作り方
他の焼物との比較
樂家の家系
日本の同時代の茶碗との比較
長次郎と利休の関係
代表的な茶碗を形からタイプ分けをしてみる
常慶について
利休と樂茶碗のエピソード

など

皆さん真剣に調べてくれて驚いた
私たちは学者では無いので
資料にないことは推測で物語を作るのもまた面白い

参加された皆さん
久々の勉強お疲れ様でしたm(._.)m

茶碗に触れて
調べたことを伝えあって
また触れてみる

その前後の感想の違いは明らか

茶碗のみならず作者のことも含めて
広くものを知った上で
そのものに触れてよく見ると
興味を持ってより見ることができる

茶の湯は美味しくお茶を飲むために
色々な思いを茶道具に込めて表現をしていく
それを汲み取って亭主と客は同じ思いを共有していく

一つのものをみんなで共有できる実感を
この勉強会で味わえたような気がする

この勉強会は自分ではとてもできるものではなく
快く物を見せてくれた
主人に感謝しつつ

次は何について勉強をするようにお願いしようか
今からワクワクが止まらない


写真は
熱海MOA美術館蔵
長次郎作 あやめ

この勉強会の2日前に
東博で禿とこのあやめを見た

寸法、色、形など改めてみて
今回の勉強会のいい参考になった