今日の箇所(ネヘミヤ 5:1-13)には、互いに信頼し合える真の共同体を構築するには、貧しい者たちを苦境から回復させるための支援をする憐れみの心が必要であることが示されています。

 

危機は、外部からだけでなく、内部からも起こります。 城壁を再建する際、外からは敵の脅かしが、中からは貧しい民の不満が起こりました。

 

凶作になると、貧しい者たちは、畑やぶどう畑や家を抵当に入れて裕福な者たちから食料を手に入れ、お金を借りて税金を支払いました。 城壁を修復していたので、農作業がまともにできなかった状況が困難を加速させ、一部の裕福な者たちは同胞たちの財産で自分の富を増やしていたのです。

 

不満の対象が、一緒に城壁再建を行っていた同胞であるという点が、さらに問題でした。 貧しい同胞を配慮しないことは、神様を恐れない行為であり(レビ 25:35-43)、共同体の一致を妨げる罪です。

 

ネヘミヤは、ユダ共同体を正しく築くために、有力者たちや代表者たちを非難し、大集会を開いて彼らの過ちを正します。 彼らには、貧しい者たちを搾取することに関わったか、そのことを放置した責任があったからです。 私的な利益のために、同胞を異邦の民に奴隷として売ることは、異国の民にさえ侮辱されることです。

 

ネヘミヤは、共同体のために、解決策を提示します。 同胞から利息を取らず、抵当として取った担保を返し、貸したお金や食糧、ぶどう酒や油の利息分を返すように告げます。 同胞から利息を取ることは、律法によって禁じられていたにもかかわらず、異邦文化に慣れ親しんでいた帰還者たちは、利息を取っていたのです。

 

神の義を実現して、貧しい者たちの生活の基盤を保証することこそ、ヨベルの年の精神です(レビ25章)。

 

いつも神様を恐れ、自分の行いや生き方を振り返ることができますように。 公正と正義をもって兄弟姉妹に接し、憐れみの心で隣人を助け、利益を得ることよりも恵みを与えられますように。 互いに神様の愛を流す通り良き管となり、キリストの弟子であることを現して、神様に栄光を捧げられますように。 御霊の照らしと導きがありますように。