今日の箇所(第二列王 2:1-14)には、たとえ苦難が予想されても、大切な働きの後継者になることを願う者は、豊かな祝福を受けるということが示されています。

 

エリヤは、エノクのように、死を経験することなく、神様が連れ去られた人物です。 エリヤは、自分を天に上げようとされる神様のみこころを知って、歩みを進めます。

 

エリヤが、ギルガル、ベテル、エリコ、ヨルダン川まで北から南に移動したという記録は、エリヤの昇天が事実であることを知らせる役割をしています。 預言者の仲間のうち50人がヨルダン川の近くまでついて行き、遠くから見ることによって、偉大な奇跡の証人となったからです。 エリシャは、エリヤが何度も止めたにもかかわらず、離れずに最後までエリヤについて行きます。

 

ヨルダン川の前で、エリヤは、神様の力によってヨルダン川を分けて、乾いた地を渡ります。 この出来事は、モーセとヨシュアの姿を連想させます。 エリヤは、モーセやヨシュア同様、イスラエルの偉大な霊的指導者と位置付けられていたわけです。

 

エリシャは、エリヤに臨んだ聖霊の力のうちから「二倍の分」を自分に与えてくださいと願います。 これは、エリヤの2倍の霊性をくださいという意味ではありません。 「二倍の分」は、イスラエルの社会において、長男が受け取る相続分を意味します。 エリシャは、エリヤの後を継ぐ霊的指導者として、罪によって崩れた共同体に仕えるための力を求めたのです。

 

火の戦車と火の馬は、神様の臨在を象徴しています。 エリヤは、エリシャの目の前で、竜巻に乗って天に昇って行きます。 凄まじい苦労をしたエリヤのために、神様が特別に、直接出迎える恵みをくださったのでしょう。

 

「イスラエルの戦車と騎兵たち」とは、エリヤがイスラエルの慰めのために力を注いでいたということを表しています。 エリシャは、エリヤが行った川を分ける奇跡を同じように行い、師の代わりとなります。 神様は、霊的に暗いイスラエルに新しい預言者を立てて、ご自分のみこころを伝え続けられます。

 

たとえ苦難が予想されても、大切な働きの後を継いで行く覚悟が与えられますように。 共同体の中で、互いにみことばを分かち合い、励まし合う信仰の仲間を与えてくださいますように。 主が祝福を与えてくださることを信頼しつつ働き、何よりも主の臨在を切に求め続けて行くことができますように。 御霊の照らしと導きがありますように。