今日の箇所(第一列王 16:15-28)には、神様不在の権力は、相次ぐ内紛と葛藤を引き起こす危険な権力であり、どれほどの功績を上げようと、神様からの承認を得ることはできないということが示されています。

 

謀反を起こしてエラを殺したジムリが、イスラエルの王となります。 当時のイスラエルの首都であったティルツァで、ジムリが謀反を起こして王となったという知らせが、ギベトンを占領するためにペリシテ人と戦っていた兵士たちに届きます。 その知らせを聞いた兵士たちは、ジムリのことを認めず、自分たちの軍の長オムリを王とします。

 

そして、すぐに攻め上り、ティルツァを包囲します。 強力なオムリの軍勢に勝つ見込みがないことを悟ると、ジムリは王宮の高殿に入って、自ら王宮に火を放って死に、たった7日間だけの天下に幕を下ろします。

 

ジムリは、神様の御目に悪であることを行ったと評価されます。 王になったばかりのジムリがこのように評価されたことは、彼の謀反が信仰的な理由からではなく、自分の権力欲のためであったことを示しています。

 

ジムリの死後、イスラエルはさらに大きな葛藤に陥ります。 オムリを支持する者たちとティブニを支持する者たちの間で内戦がおこったのです。 4年間の内戦の末、ティブニは死に、オムリが王となります。 その間、イスラエルの内紛は最高潮に達し、民の暮らしは疲弊し、神様への信仰も弱まります。

 

オムリは、サマリヤを新しい首都とし、新しい国を建てます。 サマリヤは、肥沃な平野が広がり、防御に有利な戦略的立地にありました。 オムリは有能だったようで、様々な功績がありましたが、聖書は彼以前の誰よりも悪いことをしたと評価しています。 それは、ヤロブアムのすべての道に歩んだだけでなく、「空しい神々」すなわち偶像を広めて、イスラエルを完全に偶像礼拝の国にしてしまったからです。

 

神様不在の権力は、相次ぐ内紛と葛藤を引き起こす危険な権力であり、どれほどの功績を上げようと、神様からの承認を得ることはできないのです。

 

この世の視点ではなく、神様の視点から人生を見つめたいと思います。 いくら高い地位に上り、誰よりも多くのものを持っていたとしても、神様の御前ではすべてが空しいということを告白します。 今日も私の人生に置かれた選択の岐路で、信仰の道を選び取る知恵と恵みを主が与えてくださいますように。 御霊の照らしと導きがありますように。