今日の箇所(第一列王 4:20-34)には、富と栄華、知恵と広い心は、神様から与えられるものであるということが示されています。

 

神様は、約束通り、ソロモンに豊かな富と栄華を与えられます。 ユダとイスラエルの人々が海辺の砂のように多くなり、皆が食べて満ち足り、豊かになります。 「あなたの子孫を地のちりのように増やす」というアブラハム契約が、ソロモンの時代に実現されたように見えます。

 

ソロモンは、ダビデから受け継いだ領土を維持し、周辺諸国から貢ぎ物を受け取り、彼らと平和を保ちます。 当時、このような状況を得るためには、常に戦争が必要不可欠でしたが、ソロモンは広い領土を治めつつも、周りの国々と平和を保っていました。 「楽しみ、平和、安心」といった単語が繰り返されていることからも、ソロモンの時代が太平の世であったことが分かります。

 

しかし、富み栄えたイスラエルで、ソロモンの否定的な面も現れて来ます。 神様が馬を増やしてはならないと命じられた(申命記 17:16)のに、ソロモンは戦車用の馬と馬屋、騎兵の数を増やします。 神の民の勝利は、馬や力ではなく、神様にかかっていることを忘れてはなりません。

 

神様はソロモンに、豊かな知恵と英知だけでなく、海辺の砂浜のように広い心も与えられます。 知恵と知識を自分のためだけに用いたり、間違って使用したりするなら、利己的で独善的な人になり、結局は民を苦しめる暴君になり兼ねないからです。

 

ソロモンの知恵は、当時、最高の知恵と呼ばれていた古代中東やエジプトの知恵よりも優れていました。 ソロモンは、知恵によって、多くの箴言と詩を作りました。 植物と動物などすべての生物に関する知識まで持っていたということは、彼が世のすべての知識に精通していたことを示しています。

 

ソロモンに「当代きっての知者」という名声を与えたのは、彼の努力ではなく、知恵の源であられる神様です。

 

ソロモンの豊かさに目を向けるのではなく、約束を成し遂げられた真実な神様を見上げたいと思います。 主が私にも広い心を与えてくださいますように。 神様から与えられたものを隣人と分かち合い、平和を築くことができますように。 神様が私の人生を治めてくださるがゆえに、誰よりも豊かな人生を歩めることを確信しつつ…。 御霊の照らしと導きがありますように。