今日の箇所(ダニエル 7:1-14)には、ダニエルの預言を通して、神様こそが天と地のすべての権威を持っておられる方であることが示されています。

 

この世の王国は、神の主権(「天の四方の風」)によって建てられましたが、神の統治に逆らおうとします。 その代表が「四頭の大きな獣」です。 「海」は神の創造秩序を脅かそうとする勢力、海から上がって来た四頭の獣(「獅子、熊、豹、第四の獣」)は、これから起こるこの世の王国を表しています。 

 

これは、この世の王国が獣のような暴力性を持っているということを示しています。 そして、その力は時が経つほどますます強くなり、歴史の終わりには、神様に逆らう悪の勢力、すなわち第四の獣から出た「小さな角」が現れます。

 

このダニエルの幻が示しているのは、時が進むにつれ、悪の力が勢いを増すという事実です。 私たちは、これからだんだんと世が良くなって行くという淡い期待を抱くことなく、現実と聖書の預言を見つめる必要があります。 そして、信仰が試される時、神様の統治原理を正しく認識し、揺らぐことなく信仰の道を進んでいく決意が必要です。

 

しかし、ダニエルが見た第二の幻は、私たちに希望を与えてくれます。 この幻に登場する、その衣は雪のように白く、その頭髪は羊の毛のようにきよい「年を経た方」とは、まさに聖なる神様です。 その御座の前には、数多くの御使いが居て、仕えています。

 

その御座の前に、「人の子のような方」が天の雲に乗って進み出て、主権と栄誉と国を与えられます。 その主権と国は永遠のものです。 この「人の子のような方」とは、もちろん受肉されたイエスさまです。

 

つまり、このシーンは、イエスさまが再臨され、いよいよ世の終わりがやって来て、永遠の主の御国が打ち立てられる時を描いたものなのです。 世の悪がどれほど繁栄し、力を持っているように思えたとしても、それは一時的な姿でしかありません。 私たちは、みことばによって、最後にはどうなるかをはっきりと教えられています。 それゆえ、どのような患難が襲って来ても、決して信仰を棄てることなく、ただ神様に信頼し、主と共に歩むべきなのです。

 

世の権威がどれほど凶暴で威嚇的でも、すべての神様の主権下にあることを信じます。 正義と憐れみをもって主が統治される御国を仰ぎ見て、永遠の主権をもって来られるイエスさまを待ち望みます。 今日も、自分の置かれている場所で、信仰をもって黙々と神の御国を築いて行けますように。 御霊の照らしと導きがありますように。