宇宙からの侵略者から地球の平和を守るために、今日は男木島に飛んだ。
侵略者たちは、私の活動を妨害するために、いきなり2125年にタイムリープさせられてしまった。この100年の間に、島では小麦の栽培が盛んになり、島で作った味噌とビールが長寿に効くと世界中で有名になった。島の頂まで段々畑を開拓して大量生産を行った。
待て待て。これって先の大東亜戦争後に、島に人口が3000人いて段々畑があった頃の姿じゃないか。過去なのか未来なのか。俺はどこにいるんだろう。分からなくなった。
2012年、この島で静岡から来たカップルが結婚式を挙げた。式には、この島で35年前に最後の結婚式を挙げたご夫婦も参列した。そうこの島には子供がいないのだ。この年、最後の中学生4人が卒業して、島の小中学校は休校した。私は結婚式でラッパを吹き、休校式でベースを弾いた。
あれから15年。我々の平和維持活動は、移住者を呼び、子どもが移り住み、学校が再開した。
島では毎日、最後の船が出る時には旗を振ってお見送りをする。香港から来た女の子がサラサラの布を広げてその下に入ってゆらゆらするパフォーマンスをした。子どもたちも入ってみんなで作品になった。彼女が船に乗ると子どもたちも見送りに来て、台に登って別れを惜しんだ。船が出たら、少年が笛を鳴らした。乗客の一人が指笛で応えてくれた。船が見えなくなるまで、笛と指笛のコールアンドレスポンスが続いて、みんな泣き笑いだった。
100年後のこの島がどうなっているかは分からないが、10年後にこの少年がこの島にいてくれることを願う。
そのためにも平和維持活動を続けていくしかないんだと思う。