【基本スタンス】

先行きの不確定要素が多くて、とりあえずリスクテイクは現状維持

(決して弱気ではないが、様子見で良いんじゃない??)

 

【判断材料】

〇 実質国内生産(GDP)4-6月期前期比年率+2.2%

 個人消費が回復って話ですが、今頃になってコロナから回復っていうのは世界のペースから見ると周回遅れでして。回復傾向だなんてうかれていると足元をすくわれそうですね。欧州(ドイツZEW景況感指数8月-55.3)だの中国(実質国内生産4-6月期前年同期比+0.4%)だのはすでに景気後退が目前にきてるし、米国もFRBが意地になってインフレつぶしを行ってどん底まで突き落とされるリスクも。日本のバブル潰しとその後の失われた20年のトラウマが髣髴とされます。

 

〇 ロシアによるウクライナ侵攻

 侵攻当初って、北京オリンピックの頃でして、もう過去のことのように思われ始めていますが、今日もまだ戦闘は続いています。ウクライナと台湾の共通項目は、アメリカが平和条約を結んでいないことでして。侵攻を受けても、米国が軍隊を出す必要はなく、軍事物資を湯水のように消費じゃなくて支援できることでしょうか。経済的な言い方をすると、なんの乗数効果もない消費が行われているわけでして、卑近な言い方をすれば「軍事物資の在庫一掃」ってことですかね。戦闘シーンを見ていて不思議なんですが、戦車が止まってから大砲を撃ってますね。昭和かよって思うんですが、ペンキでマーキングしないと敵味方の区別もつかないような状態ですからね。

 

 戦闘のことはさておきまして、ロシアを経済圏の外側に押しやる経済制裁を行わざるを得ない訳でして。欧州では、グリーンだの世界にやさしい環境政策だのってノーブルな姿勢を示しておりましたが、要するにロシアの天然ガスとフランスの原発に依存してましたって馬脚が現れちゃいまして。おてんとうさま次第の太陽光だの風力だので、現代の電力事情を安定的にカバーできませんってことですよね。流行りものにのってしまったスペインでは電力供給不安すら。

 

 電力という話では、中国が豪州と喧嘩して石炭の供給を止められたらいきなり電力不足に陥って工場の稼働停止にまで追い込まれてましたが、同じように日本でも環境配慮から石炭火力をどんどん止めちゃってて、サハリンから天然ガスを止められたら真夏や真冬の電力問題が喫緊の課題に。東日本大震災直後以来ですかね。当時は、カタールから天然ガスを超高値で買い取ってしのぎましたが、今回は世界的な天然ガス争奪戦ですから、買い負けちゃうかもです。そもそもサハリンの天然ガスは長期契約だったので、今みたいに価格が爆謄する前の値決めで買いつけられたのに、今の時価で買えってことになるだけでも厳しいですなぁ。まぁ、日本の場合、政府が①原発を動かすって決めればいい②ガソリン価格と小麦の値段は政府が補助金で抑える③電力料金だって政府が補助するんでしょ? ってことで、相変わらす市場メカニズムとは別世界にいる訳なんですが。

 

なんだか話がくどいですね。爺なので許してください。

 

本題は、インフレのピークアウトをどうみるかって話のはずだったのですが、これは次回のお話に。

千夜一夜物語みたいになりそうだなぁ。