僕にはミュージャンの友人が一人いた。僕は若い頃、彼にたくさんの詩を書いて送りつけていた。
大学を卒業すると、彼のファンクラブの仕事を手伝うようになり、会報の製作やコンサートレビ
ューを書いた。そのうち、彼のマンションにも出入りするようになった。彼との思い出の中で、
一曲だけ僕が歌詞を書いた歌がある。

それが「幸福ステーション」だ。国鉄の民営化の時、CBSソニーが原田知世にイメージソングを歌
わせようという企画があった。僕等は徹夜で曲を作り、その完成した曲を送った。結果は、入賞
で僕等は10万円を獲得した。僕は当時のアルバムを友人の結婚式前夜にプレゼントした。彼女と
色々とトラブルがあり、婚期が遅れた彼への僕自身のメッセージだった。

人は必ず幸福という駅にたどり着く、という歌詞だったと記憶している。アルバムは廃盤となっ
たが、友人の手元にはまだアルバムが残っている。友人も幸福という駅にたどり着いていること
を心より祈る。