私が育った町は田舎だったので
子供の頃、「おすそわけ」と言って近所の人から
いろいろなものをいただくことがありました。
そんな時、頂いた容器にマッチ箱を入れて
返したのを覚えています。
「おかえし」の心です。
こんな小さな心遣いがとても好きです。
この「おかえし」の心、
大きな意味では恩返しや親孝行も同じかもしれません。
ただ、これを義務に感じてしまうと
全く違ったものになってしまいます。
恩返しをしようと思っていた恩師が
病気で亡くなってしまった。
やっとこれから親孝行ができると思ったのに
間に合わなかった。
そんな経験をされている方は多いと思います。
悔しいですよね。
私にもそんな経験はたくさんあります。
師匠の奥さんには本当にお世話になったのに
私がまだ20代の頃に亡くなってしまいました。
本当に悔しかった。
心からの「ありがとう」も伝えられてはいませんでした。
でも、今はそれでもいいと思っています。
恩返しや親孝行って、当然ですがご好意を受けた人に
お返しをしようと思いますよね。
その固定観念にとらわれないでもっと広く
考えていいと思っています。
親に受けた恩を、子供に返す。
子供がいなければまわりの人たちに。
師匠に受けた恩を弟子に返す。
そうやってまわりに伝えていくことでいいと思っています。
「すべてがひとつ」
という感じ方で考えれば
他の人に恩返しをしたことはお世話になった人への
恩返しにもなるはずです。
そう考えると、
「親孝行や恩返しができなかった」という、ひとつの後悔から開放されます。
人生に後悔は必要ありません。
起きることしか起きないのです。
そして、
人生は何が起きようと完璧なのです。
自分で勝手に作ってしまった「後悔」を
さっさと放り投げてしまいましょう。