「あなたはいったい誰ですか?」 (第13回)
大学時代は自転車で旅をする一方
当時はまだほとんど知られていなかった
トライアスロンを始めました。
私が住んでいた県内でも
4~5人しかやっている人はいませんでした。
大学4年の春、前年に湘南で行われた小さな大会に
出場した経験があるというだけで
宮古島で開かれた第1回の全日本選手権に
出場することができました。
それだけ、経験者が少なかったのです。
この大会は、水泳3キロ、自転車136キロ、そして42.195キロの
フルマラソン。
100位以内を目指していたのですが
自転車で足が痙攣してフルマラソンは全く走ることが
できませんでした。
15時間45分かかってなんとか完走だけはできました。
どうしてこんな無茶なスポーツをしたのか。
自分に挑戦したかった。
それが大きな理由かもしれませんが
これも自分さがしの一つだったのかもしれません。
マラソンランナーの君原健二さんはこう言っています。
「僕は一体何者なのかわからない。
でも、もう少し走れば、あの地平線を超えれば」
私にも全く同じ気持ちがありました。
当時の自分には大きな迷いがありました。
大学を卒業してどうするのか?
そして、その先の将来は?
何も答えを見つけられないでいました。
その状況から逃げたかったのかもしれません。
自分を極限まで追い込んだら
何か見えてくるかもしれないというわずかな期待と、
自分は普通の人間ではないという虚栄心を
満たすために走っていました。
結果的には何もわかりませんでした。
ただ、一歩一歩でも歩いていれば確実にゴールにたどり着く
ということを改めて実感したことと、
素敵な友人に出会えたことが大きな財産になりました。
(つづく)