「おじいちゃんの死に目に間に合わなかった。おじいちゃんは、私を恨んでいませんか?」
そのようなことを、よく聞かれます。
どうか、ご安心ください。
死ぬときの印象を、強く持っているのは、生きている側の感情によるものです。
亡くなっていく方は、亡くなる瞬間のことだけに執着することは、あまりありません。
それよりも、普段から、どのように思いあっていたか、のほうが、亡くなっていく者の心に残ります。
目で見えている形にこだわってしまうのは、生きている者。
目で見えない心で感じたことに重きをおくのが、亡くなっていく者。
例えば、お葬式に出られたか、出られなかったか、とか、お墓参りがあまりできていないとか、そういうことは、生きている側の都合です。
亡くなったあとの念は、感情もゆっくりになり、心もおだやかになります。
たとえお墓参りが多少できなくても、空を見上げて故人をしのんであげてください。
「思い出して差し上げて、感謝する。」
これ以上のご供養はありません。
死に目の環境や、葬式のかたち、お墓の規模、そのようなことで、生きている者たちがもめることなど、きっと故人は望んでいないでしょう。
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