「特殊清掃」という言葉があります。
清掃には変わりがないのですが、例えば、ごみ屋敷であったり、孤独死されたりお部屋であったり、事件のあったお部屋であったり。
普通の状況ではない場所の清掃を、特殊清掃といいます。
また、「事故物件」という言葉もあります。
こちらは、自死や事件などのあったお部屋や、いわくつきの廃墟など、いわゆる縁起がよくないお部屋のこと。
さて、当方のようなどこにでも伺うタイプの霊能者は、こうしたお部屋について、特殊清掃のあとや、既知の事故物件に呼ばれることも、たまにございます。
いろいろな意味でリスクの高いお仕事にはなりますが、逆に、きちんと対応できる霊能者も多くはありません。
霊能者でなくとも、お力のあるお坊様が呼ばれることも、ままあります。
とある個人の製造業の方からのご相談があったケースでは、いくつかの装置を置くために自宅ではスペースが足らなくなり、近くに格安のお部屋を見つけ、お借りになられたとのことでした。
そのお部屋は、きれいなワンルームで、お仕事が多忙の折には泊まれるように、ベッドまで置かれました。
そしてしばらく快適にご利用だったのですが、業務がご多忙になられ、ついに、そのベッドを使う日が来たのです。
夜も更け、お食事をとられ、ベッドで休んでおられますと、どうも浴室のほうから音がします。
まるで、浴室の中から力のない細い手でノックをするような音でした。
はっと起き上がって、電気をつけると、音はやみます。
家の軋みなどによる、家鳴り(いえなり・やなり)だろうと思って、寝ようとすると、また音がします。
勇気を出してお風呂場に見に行っても、なにも変わったところはありません。
むしろ、古びていたからという理由で、ユニットバスは新品のようにきれいなものがついていたのが、このお部屋の利点でした。
こんな日を何度か過ごし、ご紹介のご紹介で、当方にご連絡をいただいたのです。
お伺いいたしますと理由は明白でした。
お風呂場でお身体の不調を起こし、お亡くなりになった気配がリアルに伝わってきたのです。
しかも、お亡くなりになられてから、相当長い間、発見されなかったようです。
ユニットバスも、それゆえ、徹底的に清掃したか、取り換えたのでしょう。
また、その方は、身寄りがなかったゆえ、余計に誰かに気づいてほしかったのです。
理由を見極めるのは、大変にシンプルに済んでしまったお仕事ですが、いたたまれない気持ちになるのはしようがないですね。
その方の念に、丁寧に事情を話し、またご自身はお亡くなりになったのだとわかっていただき、浄霊を行わせていただきました。
誰にも悪意のないケースもあれば、恨みなど、事件性を伴うケースもあります。
そのようなケースでは、浄霊まで、10分や20分では済まないときもあります。
よくいう怨霊さんになっている場合もありますので、少々気を付けることも増えます。
解決いたしますと、しばらく様子を見ていただき、現象が収まってもご連絡いただくようお願いして、帰路につきます。
切ない仕事ですが、解決したときの、お客様のほっとしたお顔が喜びの源です。
さらにお役に立てますよう、精進させていただきます。
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