本来、このコメントをするつもりは、ありませんでしたが、
他の方のコメントに触発されて、いくらか考えました。
○今回の人質解放についての考察において、最難関のハードルとなっていたのは、
「交通整理が出来ていない」という点ではないか。
①中東への外交スタンスをどうするのかです。
「安倍は、英米追随」を目指しています。
日本が、これまで築いてきた、平和外交を捨てるのか。
これが、一つ。
平和外交は、能天気と揶揄されますが、ここでは再評価して、あえて評価するという立場で考えます。
(評価しないという、立場は、今は考えません。)
②もう一つは、「英米を追随せずに、平和外交を貫く」という方法です。
(今回は、これが可能かは、解りません。
が、今後はまだ可能です。安倍をクビにして、新しい首相を立て直せば。)
平和外交を貫くという場合、首相がすべきは、テロリストに語りかける・訴えかける事です。
(本来は。)
日本国が中東に行ってきた、平和外交の歩みを。
これまで、中東のために、コレコレと尽くしてきた。
これだけやったのに、なぜ人質を取るのか?
なぜ金を要求するのか。
我々は、中東に、慈善の態度で、慈愛の心をもって接してきた。
マホメットは、慈愛を、友愛を説いていないのか。
我々は、慈善を行ってきたのに、その我が国に、人質をとって金を求めるのは、マホメットの教えなのか?
云々・・・云々。
あとは、人質を返してくれるように、頼む。
「平和外交を基軸とする」なら、このやり方。
③そしてどうしても折れないのなら、人質を殺すというのなら、
救出部隊で「やる」のです。
相手が、無法者なら仕方がありません。
・ただし、今回の人質には適用外です。
個人責任があります。
我が国の、名も無き英雄を、今回の人質の命と比較することは、出来ません。
また、名も無き英雄を、死地に赴かせる側として、今回は、不適格です。
これが、中東の比較的安全な地域で誘拐された、
危険な地域の大使館で働いていたところ拉致された、というなら、
現代日本の名も無き英雄達に、行ってもらわねばなりません。
この「軍事的・救出作戦」は、「平和外交」と、何も矛盾はしません。
相手方が、非道な組織なら、軍事的・救出作戦は、正当なものです。
ただ、覚悟はいります。
(もちろん、「軍事的・救出作戦」は、用いないという選択肢もありますが、
今は、「軍事的・救出作戦」を用いるという前提で考えています。)
(英米、イスラエルの支援を受けないとしてです。)
④しかし現在の安倍外交での、軍事的・救出作戦は、「やるべきではありません」。
(仮定です。法整備も、実行能力もありませんから。)
何故か?
「英米追随」だからです。
イスラム国を作ったのは、CIAとイスラエルの諜報機関モサドだからです。
アメリカとイスラエルは、ワザと混乱を作り上げている。
自分たちの都合で、中東の各国に、諜報・破壊活動を仕掛けてきました。
こんな連中とクツワを並べてはなりません。
中東の混乱、軍事衝突、テロの元凶です。
・現在の安倍外交は、「英米追随」。
これの延長線上での、軍事的・救出作戦は、「やるべきではありません」。
もしこれをやると、日本は、テロの重点目標に陥ってしまいます。
「身代金を獲得するための人質」から、
「身代金は要求するけれども、殺すことになるだろう人質」に。
(*イスラム国の宣言の前に書きました。)
・人質だけではなく、普通のテロの対象。
爆弾。銃撃。
日本国内でのテロも視野に入れなければなりません。
地下鉄で、サリンが効果的でしょう。
(*イスラム国の宣言の前に書きました。
まあ、普通に想像できますね。後付で書いたと思われたくないので。
まあ、思われてもいいけど。)
・アルカイダも視野に入れなければなりません。
イスラム国を封じ込めたとしても、それで終わりではないのだから。
無駄に、アルカイダの怒りや恨みを買うことはありません。
・ハイジャックも可能ならやるでしょう。
日本の航空会社だけではありません。
日本人が、搭乗していればいい。人質の大量確保。
・想定しなければならないことが、危険が、飛躍的に増大する。
・一番怖いのは、生物兵器だけど。どうするんだろう。
⑤英米と同じ視点・立場に、立つ必要はない。
「邦人救出法」を整えるにしても、外交姿勢をどうするかで、内容が全く異なってくる。
*英米を追随をしての、それ。
*平和外交の歩みと蓄積をまとっての、それ。
どちらの外交姿勢を取るのか、です。
・これで交通整理が出来たと思います。
考えやすい。
・もちろん一切合切恨まれたくないので、軍事行動はハナからなしね、という選択肢もありうる。
⑥しかし「軍事的・救出作戦」は、やるとなったら、それは大変だと思う。
侵入のヘリは、三機だろうか?
ビンラディン暗殺とは違う。
軍事基地への作戦になるかもしれない。
人質の位置情報の確認という、最大のネックがある。
人質の位置情報は、スパイが絶対に必要だが、スパイをどうするのか。
侵入ヘリのサポートのヘリは何機用意するのか。
エンジントラブルでの不時着もありうるから。
場合によっては、というか当然に戦闘機の投入、サポートもいる。
何機用意するのか。
空母がいる。
空母を守る艦船も必要。
長期になった場合の、補給もいる。
短期決戦を望んでも、トラブルは起きる。
準備はしないと。
ヘリが墜落したら、そこに装甲車を空から、投入すべき場合もありうる。
泥沼の交戦状況。
攻撃ヘリのサポートを随時担保しなければならない。
・他国の基地を使うのか。
アメリカは、最悪イスラエルの基地は使える。
英米の追随をしない場合は、ここは使えない。
逆に使ったら、象徴的な意味が大きすぎて、怖くなる。
・アメリカがやれるのは、全て揃っているから。
上にあげてモノは、全て簡単に揃えられる。
基地も。空母も。
さて。
⑦まさか最低限の戦力・準備もしないで、行かせる、つもりではありませんよね。
・これは、銀行に閉じこもった強盗相手の作戦ではありません。
銀行という、「安全な街中での作戦」ではありません。
舞台は、戦場。
しかも、敵の勢力圏内です。
敵がうようよしている中での作戦です。
・戦闘機の投入、サポートは、随時2機。これは、現場に5分・10分で到達出来る距離に飛ばしておかないといけません。
随時2機は、入れ替えるわけだし、後続の戦力投入という視点から言えば、
サポートの戦闘機二機が、上記の随時2機から、5分・10分の距離に飛んでいないといけないと言う事です。連続的に支援・爆撃を行わないといけません。
5分・10分の距離は、作戦開始から、更に短縮される。
3分・5分に。支援・爆撃の必要性が高まるから。
作戦参加機数は、最低10機。
で、予備に更に10機を準備しておかねばなりません。
何があるか解らないから。
パイロットは、更に10名の控えを待機。
戦闘機なしで。体調不良を考えて。
つまりパイロットは、30名を連れていく。
戦闘機は、20機。
・このあたり、イスラエルをアテに出来る、アメリカや英国は、簡単。
バックアップは、イスラエル軍でいいのだから。
・もし陽動の攻撃を他にもするのなら、それに見合った機数を更に追加しないといけません。
敵の現場への集結を阻止するために。
あっという間に終わるとは、限りませんから。
・攻撃ヘリのサポートは、戦闘機以前の問題。
突撃する特殊部隊と、完全なる一体化。
攻撃ヘリのサポート無くして、特殊部隊は無い。
もし攻撃ヘリのサポートがなかったら、特殊部隊の見殺し・特攻作戦と言っていい。
ありえない。
攻撃ヘリのサポートは、戦闘機と同数か、10機少ない程度。
ただし、最高速が遅いので、作戦地域への到達時間を考えたら、
戦闘機と同数がいいかも。
パイロットは、それに準じる。
・「ヘリが墜落したら、そこに装甲車を空から、投入すべき場合もありうる。
泥沼の交戦状況。
これへの対処は、省くかもしれませんが。
本来は準備しておくべきでしょう。装甲車は3台で作戦展開。
一台だけ下ろすなんて・・・。
最悪の場合は、3台で逃走したい。
9台は用意したいが。
パラシュート降下だから、壊れるかもしれないので。
・これを、空母、または基地の提供を受けて行う。
基地の提供は、かなり困難だと思う。
とすれば、イスラエルか。アメリカの口利きで。
⑧・もし日本単独で、作戦を遂行出来なければ、
他国の軍隊に手伝ってもらうという手がある。
供給力、装備、練度、空母、基地のあるなし、で言えば、
協力を求めることのできる国々は、英米・イスラエルしか無い。
遠い基地から、他国の領空を横切る訳にはいかないから。
こういう事も想定して、アメリカは空母機動部隊を世界全体に展開している。
海兵隊はネービーシールズを持っている。
不足すれば、陸軍のグリーンベレーもいる。退役軍人もいる。
⑨この場合、私が⑤で展開した、どちらの外交姿勢を取るのかという選択肢は、
即座に決定する。
「英米を追随をしての、それ」である。
もはや、「英米を追随であり、英米と同じ視点・立場に立つ」である。
・「平和外交の歩みと蓄積をまとっての、それ」は、藻屑と消える。
・作戦が終わったら、関係をリセットして、英米・イスラエルから距離を、改めて取る、なんていう甘ちゃんなことは、許されない。
日米安保は、中身が崩壊する。
アメリカはバカじゃないから、形は維持します。
尖閣諸島は知らねっとなるでしょう。
ルーピー鳩山じゃないんだから。
・英米・イスラエルの協力を得るというのは、とんでもないことなのです。
特に中東では。
原油は、大丈夫でしょう。
でも民衆の信頼を失う。
・自衛隊の隊員が、イラク戦争でサマーワ住民とのあいだで作ってきてくれた信頼関係を
失う。ああ、やっぱり日本も、そういう国だったのか。
笑顔の仮面をかぶっていただけかと。
「自衛隊の支援デモ」。
自衛隊を攻撃することは、まかりならん。
(改めて、ありがとう、と言いたい。自衛隊員の皆さん。
日本人の誇りだ。)
こんな「最上級の名誉」を、捨てるのですか?
・この覚悟があるのか?
⑩この選択を‘したくなかった‘ので、身代金を払った国々があります。
単純なネット民によって、身代金でまたテロが起きると、批判された国々。
おフランス、ドイツ、スペイン、イタリアです。
・おフランス、ドイツは、軍事的・救出作戦を遂行できる、アメリカのネービーシールズ級の特殊部隊を
持っていないと思いますか?
持っていますよね。
でも使わなかった。
使うとなると、準備と戦力が半端では無いからです。
イスラエルの基地を借りようと思えば、必死になれば借りられたでしょう。
かなり足元を見られ、とんでもない条件を付けられて。
特におフランス。
(まあ、他の国の基地を借りますが、どうしてもという場合のことを、あえて。)
・英米・イスラエルの追随は間違いだと解っているからです。
イスラエルへの非難と制裁が、国連で全く通らなかったのは、
英米のおかげ。
全て否決。
・身代金を払った、おフランス、ドイツ、スペイン、イタリアは、
これと一線を引いたのです。
・と言うか、と言うか、
おフランス、ドイツ、スペイン、イタリアは、知っているのです。
イスラム国の基地外どもを、作り、支援し、育てたのが、英米・イスラエルだと。
だから、「やってられねぇぜ」で、金が欲しけりゃやるよ。
ほい、10億。
やってられねぇぜ。
英米・イスラエルが、せっせと掘った穴なんかに落ちてたまるかよ。
⑪私も、非道に拘束され、人質となった人たちを助けたいと思いますよ。
でも実際は、軍事的にも、いやそれ以上に、政治的に難しいのです。
・更に言えば、アメリカは何故救出作戦をやるのか?
交渉はしないので、何かやるとしたら、これしかない。
救出作戦をやることでしか、人質の生存の可能性は無いから。
でもアメリカも成功するとは、思っていないで、実行するのでしょう。
「暗殺」は、できるかもしれないけど、「救出」は・・・。
命があってなんぼでしょう?
人質の周りに、爆弾仕掛けていないといいですね、の世界。
救出に来たら、一緒にドカーン。チャンチャン。
・できるのかよ、こんなの。
ケネディや、ロックフェラーの一族でも、拉致されたら見ものですね。
・・・違う、金で解決か。
・今回のケースで、救出作戦を論じるのは、あまりに能天気かも。
隊員に死んできてくれと頼むようなもの。
頼めますか?
・ですので、今回は、人質の方に落ち度があったので、救出作戦には、私は反対ということでした。
滑舌が悪いくせに、口の軽い金持ちのボンボンが、払えば良いのです。
でも払わないだろうから、国が、国民が払うのです。
出来損ないの首相を持ったツケを払うのです。
・私は、こう思います。
長くなりました。でも簡単に説明なんて出来ないし、考察も出来ない。
私の時間を返して・・・。
冗談です。
・「邦人救出法」が、ただの人気取りや、アメリカの日本破壊計画に利用されることなく、
‘同朋を守る真の盾‘となって整備されることを望みます。
命を落とされた同朋に、心からお悔やみを申し上げます。
本来なら、まだご存命であられたことでしょうに。