青森は八甲田の山奥に、ヒバ千人風呂の酸ヶ湯温泉がある。酸性硫黄泉。

なにも混浴マニアではないが、非常に気になる温泉だった。行きましたよ。

宣伝のデカポスターに目を見張っていました。老若男女が大勢でニッコリ。

こっちを向いて、おにぎり状態の過密さで写真にデカデカではないですか。

痛く刺激されました。何が何でも行く、それがとうとう叶ったのです。

 

その宿に、勿論のこと泊まる。着いたそうそうに、千人風呂に出陣である。

ヤッホーと、えっ、おいおい誰もいない、当てが大きく外れる。弁慶しょげる。

ひろーい湯舟に私だけが、ポツンとしていた。男もいない。みんなどうした。

それから私は粘った、待てど待てど状況変わらずである。山は動かず。

 

かなり経って、男性客がちらほらと入って来た。本命はまだなり。

風林火山、大河ドラマを思い出す。持久戦になった。だいぶ湯だった。

同類の男性客も、待ちぼうけ顔である。同情するを越え同士に思えて来た。

 

・・・・来た。来たはいいが、アベックではないですか。それじゃねえ。

こちらは涼しい顔をして、何もなかった様に湯舟に浸かっていました。

さて、上がりましょうっと、湯で過ぎのまま部屋へと、とぼとぼと戻りました。

 

あの混浴デカポスターは、何だったんでしょうかね。昔は、そうなのでしょう。

もっと早く生まれたかったです。それはそうと、趣きのある千人風呂でした。