この前の「コロナ相撲九月場所」では、初代若乃花さんにお知恵を頂き勝てた。

まさか二ヶ月後に、今度は力士もどき達を相手に、とんだ勝負となった。

当方、耳かき山、幕下に落ちそうである。急な高熱39,3度、ふらふらとなる。

倦怠感強し、まわりの事に手が付かずである。コロナよりも難儀となった。

いろんなのがやって来た、相撲取りじゃないやろ・・・・

 

初日、この力士風の大男は、変な歌を歌いながらやって来た。麻原田関である。

・・・・ショウコウショウコウ ショコショコショウコウ ショウコウ・・・・♬

土俵下に来るや、あぐらではなく座禅の型を取る。目を閉じ、集中ではなく瞑想か。

独り言を言ってるではないか、おいおい、ヤバいこと言ってるぞ。

・・・・「ポアするしかないな、これ以上、悪行をせさんためにはな、うん、よし」

完璧にイカレテいる、ヤツが瞑想している間に逃げよう、不戦敗でいい。

 

二日目、三億円事件のモンタージュにそっくりな犯人、無名丸の登場。

取り組みの前に、私はこの男の心の内に入ってみる事にした。事件の方が気になる。

耳かき山「あなたは、芝居、変装が巧みでした。どうして、ああまで?」

無名丸 「うん、まあね、そこを突かれると弱いんだな。まあ、わかってよ」

耳かき山「はあ、大変良くわかりました。どうも失礼しました」

この一見普通の男が世紀の犯罪を犯した、闇はどこにでもある。不戦敗で良し。

 

三日目、今度は政界財界のフィクサー、ロッキード事件の小佐野丸関である。

田中角栄と大の仲良し。ひそひそ話にサクラが咲き、散る花びら芸者を染める。

この方は珍回答で有名「記憶にございません」と。お笑いの素養ありやと思う。

世間はあきれつつ唸った。言いえて妙とはこの事かと。嘘つきおじさんに不戦敗。

 

四日目、今までの三人は取り組みたくないのであった。気色悪いのである。

この日の対戦相手は、向こう正面から、こっちを片時もは外さずに見て来る。

幕末の土佐の風雲児、人斬り以蔵関である。斬り合いでは目を離した方が負け。

やっと勝負に繋がった。繋がったはいいが電光石火、瞬殺技を喰らい倒れ込む。

 

五日目、もう土俵六番勝負では負け越しが決まっているので、また、裁定に期待と。

さあ今後は美男子が出て来た。長州の高杉晋作関が、例のハイカラ頭であらわれる。

「面白きこともなき世を おもしろく」か、小生痛く同感である。薩摩の先駆けに。

正攻法でいこう。立ち合い、お互い四つに組んでから攻防するも寄り切りされる。

 

六日目、五連敗も六連発も同じ、コロナの時よりも苦戦している。だるくてダメ。

この日が最終日なので、こちらが対戦したい相手にご登場願ったら、願い通りに。

薩摩の西郷どん関である。徳川を倒すには大きな男が必要だった。でないと進まん。

向こう正面から私に何かを語りかけて来る様だった、それは・・・・

・・・・「おはん、体が悪かとお見受け申した、そげなんで相撲なんぞ取らん方が」

・・・・「そいよか、ええもん食って養生してたもんせ。いたわりやんせ」

・・・・「こん勝負、おんどんの負けでよか、早く治して気張ってくんせいや」

これは良くわかりましたと、不戦勝を頂戴致しました。西郷どん、すんもはん。

 

 

そう言う訳で、前半の気色悪いのには不戦敗、四、五日は土俵上で負ける。

千秋楽の日は西郷どんの情けで、不戦勝となった。今場所、一勝五敗で負け越し。

さて、誰に裁定を頼もうか、今はそれが思い浮かばないのである。

「インフル相撲十一月場所」結果は保留。まだ、おせんべい布団のなか。