ラザンターC53(アンドロ)
カラー:黒
厚さ:2.0㎜
硬度:53度
重量:49.0g(2.0㎜で49gであり、ULTRAMaxだと51~53gはありそう)
硬さ
硬いが、粘着ラバー的な硬さではない。軽い感触の硬さである。
弾み
後陣でもOK。
粘着テンションでこれほど軽く弾みが出るのは強力なメリットである。
粘着の程度
微々粘着。それほど強くはない09Cよりも弱い気がする。
●オフェンス
ドライブ
弧線は低めである。
意図的に弧線を上げることはできるが、C53の強みのカウンターやスピードを生かすなら低めの方が良い。平均的にスピードは速い。ただし、MAXの時のスピードは09Cの方が速い。
球を咬む感じがあり、そこに他のラザンターとの違いを感じる。何となくではあるが、昔の厚シートのドイツ系ラバーの打感を軽くした感じとも言える。トップシートが他のラザンターシリーズと違い、少し厚くなっているためと思われる。
回転はまずまずという感じであり、ラザンターシリーズの中では一番と思える。それでも特筆するほどの回転量ではなく、09Cの1割減という感じである。なので、回転による打球の重さがなく、スピードはあるものの返球されやすい。それでも相手の回転に押されることはないので、ラリーが続くという結果になる。
粘着的な癖玉は皆無と言って良いかもしれない。
スマッシュ(ミート系)
打ちやすいね。C53はミート系が素晴らしい。スマッシュも楽である。粘着テンションとしては回転の影響を受けにくいので、どんどん振っていって大丈夫。
粘着ラバーのような引っ付く感じもないので、C53はテンションラバーと思って使った方が自然である。この項で書いていいのか悩むが、粘着テンションと思って使うと失敗すると思う。
チキータ・台上ドライブ
チキータはまずまずであるが、台上ドライブはちょっとコツがいる。
粘着的に引っ掛けて擦り弾く感じに打つとネットを超えないことがある。ほんの少しだけ面を立て気味にして、ふわっと打つ(スローという意味ではない)感じにするとよい。あるいは少しチキータ気味にするという手もある(だったらチキータで良いか(笑))
●ディフェンス
ブロック
ドライブの威力にもよるが、09Cに比べると少し弾む感じがする。それでもコントロール性は良いので、可もなく不可もなくという感じである。
ツッツキ・ストップ
ツッツキも弾む感じがある。粘着のツッツキという感触はない。
ツッツキの切れ自体は普通~可という感じである。
ストップは特に問題なし。
●サーブ
ここも粘着としては弾む感じがある。
下回転の切れは普通。
ナックルは速いナックルが良い。
下回転の切れはまずまず。
スピード系サーブの評価は高いと思う。
という感じで、この項も粘着的な感触は薄かった。
以上。
では、ラザンターC53を簡単に言い表すと
〇粘着テンションとしては楽に弾みを出せる。
〇カウンターやミート系が素晴らしい。
〇回転の影響を受けにくい。
〇スピードが速い。
〇コントロール性が良い。
△回転量は普通(09Cの1割減)
●重い。
●粘着的な癖玉が出ない。
●打球の質が少し軽い。
という感じである。
なんか、レビューを書いていて、粘着テンションのレビューを書いている気がしなかった。まあ、最後のまとめの内容を見ればその通りなのだけどね(笑)
なので、テンションから粘着への移行者に相応しいラバーとも言えないし、どういう人にお薦めなのか悩むラバーだねぇ。ある意味、レビュワー泣かせのラバーかもしれない。ラザンター好きで、Rシリーズの球離れの早さを緩和したい、球を咬む(引っ掛かり、掴み含み)感触を感じたい、というような人がCシリーズに移行するというのはありかもしれない。
自分的にはラザンターシリーズの中で、C53が一番使いやすく感じた(Rシリーズの打球感が苦手なこともある)。扱いやすさだけならC48はC53以上かもしれないね。
ラザンターCシリーズはアンドロ初の粘着テンションである。
アンドロが粘着テンションを具現化するとこうなるんだね。他の粘着テンションにはない表現方法を知ることが出来、検証の意義は間違いなくあったと思う。そして、けっこういろんなこと考えた気がする(汗)