大人の人生 新しい人生が始まったのは、還暦を迎えたあとからのような気がします。さあ!これからというときにその人生を邪魔したのは、❝唯一の敵❞と呼べる「病気」で胃ガンに遭遇してしまいました。それまでは、病院知らずで思うがままに突っ走っていました。主治医 もなく突然街医者 にかかり、余命宣告されても真に受けず台湾での国際大会に出かけていました。帰国するや、女房の手配で国立病院・検査入院が仕組まれていました。
1週間の検査を終え退院しようとした前夜、担当医に明日は退院できませんと告げられて、食って掛かりました。納得がいかず、主治医を呼び出しました。Dr.Koizumi 「明日胃ガン摘出手術を執刀します」のひと言、選択肢はありませんでした。一晩中、考え悩み、なが~い夜でした。ここから大人の人生が始まりました。
日本のほとんどの病院 個室どころかカ-テンで仕切っただけの大部屋も多く、トイレや浴室は部屋から離れたところにあります。食事も、患者の嗜好が無視されていてあてがいぶちでした。このような現状を体験し、文化とはいったい何なのかという思いを強く感じました。日本の文化と呼者ばれているものは、若者や健常者のためのものが多く、人が人間として当然受けるべき文化的処遇がなされていませんでした。日本では、ガン末期患者の約90%が病院で亡くなっていると聞きます。しかし、それらの方々がかくも不便で窮屈でづまるような環境の中で最後を迎えなくてはならないのです。
一方、聖路加国際病院では、患者さんの部屋はすべて個室で環境に力が入っています。これは、病床生活を通常より1週間早く退院したわけでもあります。
病気とのつき合い方 "唯一の敵"病気は「恐れ過ぎず且つあなどらず」
❝ほんとうの人生❞を有意義なものにするためには、この病気を防ぎ、あるいはうまくき合っていく姿勢が非常に重要になってきます。しかし、今の日本の状況を見ると、それにはいろいろな問題があるのも実情です。そこで病床て、一番不自由を感じたのは入浴と洗髪でした。私は、抜け出し家で済ましましたが、女房と話し合っていたのは、病床生活で女性が困っていたのは面会時の頭髪でした。退院すれば被ったまま寝れる帽子の開発、のちに生まれた頭皮に優しい「あすなろ帽子」と名付けた医療帽子を持って病院売店巡り(500店舗)を行脚に廻ったものでした。
❝毎日の自己流健康チェック法が、病気に先手を打つ秘訣かも・・・❣❞