観葉植物療養中 | 三宮の不動産屋女社長奮闘記

ついこの間、新年のご挨拶をさせて頂きましたのに、

もう「桜」です。

本当に今年に入り、あっという間に三ヶ月が過ぎてしまいました。


この三ヶ月、仕事を通じて、

たくさんの方との縁をいただきましたが、
「おめでた」のために「休業します」

という社員の申し入れがあり、
新たな仲間の募集をさせて頂きました。


私の夢として、男社会である業界の中、

女性だけの不動産屋をやりたいと考えていましたので、

素敵な女性とのご縁があるといいなあと思っていたところに、

私より少し年下の業界の経験もある女性が応募してくれました。

面接をさせて頂いて、この人に来て頂こうと決めました。


すると続いて、お世話になっております家主さんのお嬢さんも、

たまたまお母様がハローワークでうちの求人を見つけたとのことでご縁があり、来てもらうことにしました。


これで決定!二人にいつから来て頂くという

打ち合わせも済ませた時に、
お願いしていたハローワークの担当の方から電話を頂き、
「すごくやる気を持った女性で、いい子なんです」とのお話。
「照喜屋は大企業でもないですし」


とお断りするつもりでいたのですが、
どこか断りきれない何かを感じて、履歴書を送ってもらうことになりました。

友人から、
「あんたは断るのが苦手やから、来る人みんな社員にしてしまうで」
なんて笑われていました。


しかし、出会ってみて彼女の素直さが、すごく気に入ったので、
この素直な子を育ててみたいと考えて、仲間入りしてもらうことに決めました。
前述の友人には「やっぱりな」と、大笑いされましたが。

そんな忙しさも混じったところの、あっという間の三ヶ月でした。


そして、予定より一人多い新人を迎えて事務所の模様替えをしていた時に、

素直な新人ちゃんが、

開業当時から7年間事務所の隅に置いている、

枯れてはいないのですが、葉っぱの数が減り、元気がなくなり、

見た目とても弱々しい感じになってしまってる

観葉植物に目を留め、


「社長!このグリーンを私が復活させます」

と、元気な声で提案してくれました。


次の日、仕事を教えてもらっている先輩に、

その先輩を彼女は「師匠」と呼んでいるのですが、

「師匠、療養中という札をパウチしてもらえますか」

と、お願いしていました。


まだ寒さが残っていた3月初旬から、うちの事務所に置かれている観葉植物に、

その「療養中」という札がぶら下がっています。


昼間、暖かい時間帯は外に出し、日が蔭ると中に入れ、

元気を取り戻させてくれようと言うものですが、彼女曰く

「弱々しいので、人の目に触れた時に、療養中の札がついている方がいいと思うんです」


この微笑ましい感性こそ、女性の感性だと、

仕事はこれから覚えてもらうのだけれど、

この感性の上に、塗り加えていけば、

いい絵が完成させれるものだと考えました。


営業の仕事をするにあたり、知識やスキルはもちろん必要ですが、

やはり私は一番大切なのは「誠実な心」だと思っています。


自分自身、誰に対しても、何に対しても、

人の気持ちを思いやれる人間でありたいと思っていますし、

共に仕事をしてもらうスタッフにもそうであってほしいと思っています。

もちろん実業の世界なので利益追求はしていかなくてはならないのですが。


「療養中」

この札の中には、女性だけの不動産屋の照喜屋が目指すもの、

大切にしていく心配り、優しさ、思いやり・・・

いろんなエッセンスが詰まっていると思っています。


照喜屋不動産は、元気ですし、療養中では、ありませんが(笑)