今考えると
あの頃の僕は なんと幸せだったんだろう
夜寝る前に 何を思い出したのか ピアノを弾き始める我が子
えっ?と思ったが、暖かく見守り 頑張れと励ます
ここが日本だったら無理だったかもね、、とその時
「昔、てるも10時すぎに弾いていたよ」とLineで香港の母
全く覚えてなかったが、血は争えないねと苦笑い
「ところで、35年間うちで弾いてたピアノ、お別れの時が来たよ」と続ける母
ずっと、気にはなっていたが、異国で一緒に育ったピアノ
両親の帰国が決まり、幼馴染の台湾人のお嫁さんに貰ってもらうことに
貧しかった我が家に、帰国する先生がプレゼントしてくれたんだっけ
信じられないほど嬉しかった、あの先生はどうしているだろう
最後に弾いたのは10ヶ月前、自分の作った曲をみんなに披露したっけ、、
埃かぶり埋もれてしまっていた思い出、もう忘れてしまっていた記憶の欠片
昔馴染みの仲間に囲まれて、弾いてくれと頼まれて
恥ずかしいと照れながら、あれが最後の発表会になるとは
わかってたら、もっとちゃんと弾いてたのに、、
今までで最高のピアノだったな
いろいろな思い出が蘇る
ありがとう
あの頃の僕は なんて幸せだったんだろう