昨夕は院内集会に参加、発言しました。
「子どもの立場に立って、離婚後の親子関係を考える会」と題した集会です。
今期の国会で提出される予定になっている「親子断絶法」。
私はこの法律案を見た時に、完全に会えない親側の意見しか繁栄されていない法律だなと感じました。何が子どものためなんだろう?
カインドリボンサービスや親子リンクサービスを通して、10年近く面会交流の支援に関わってきているので、もちろん困難ケースが多いこと、会えない親の気持ちも痛いほどわかります。
しかし一方、離婚後に問題もなく面会交流が行われているケースも多々あります。
そう考えると、面会交流を行えないケースには、父母の両者になんらかの問題があり、子どもをその板挟みにして苦しめる危険性があるということです。
法律で面会交流を強制する前に、その問題に向き合うためのカウンセリング制度だったり、間に入ってきちんと仲介するしくみだったりを確立していくことのほうが先なのではないかと思っています。
昨日、私が発言させていただいたのは、法律案の中にある附則の2条についてです。
「政府は父母の離婚後においても父母が親権を共同して行うことができる制度の導入」の検討を促しています。
私は共同親権に関しては反対です。
この法案全体がそうですが、再婚家庭への配慮は何も考慮されていません。
そもそも国の再婚家庭に対する実態調査がないのだから、仕方がないのかもしれませんが。
子連れ再婚が増えている状況の中で、再婚家庭の問題をないがしろにしてしまっていていいのでしょうか?
私は現在校正に入っている新刊「再婚家庭実態調査(仮)」を書くにあたって、ドイツやアメリカの共同親権における問題点なども知りました。また日本の再婚家庭の面会交流の実態とその問題点についても。
面会交流はうまくやれない困った人たちのために、ルール化や支援制度は国が確立すべきだとは思いますが、それを一律にする必要はなく、ましてや共同親権と絡めて考えるのはやめてほしいと思うのです。
共同親権を検討するのであれば、再婚家庭における離別親のかかわり方に関してもきちんと調査、研究を進めて慎重に検討していくべきだと思うからです。
昨日の集会では私はそのあたりを発言させていただきました。
もっともこの法案にはもっともっと問題点は沢山ありますがあえて、子連れ再婚支援の立場からということで1つに絞りました。