2012年7月。体力もそこそこ戻った私は、職場復帰しました。復帰と言っても、半年ほどは、お手伝い程度の仕事。午前中はインフォメーション業務。午後は管理室の事務作業。自分でも信じられませんでしたが、いざ仕事に出ると「体力が思ったほど改善していない・・・」と実感しました。少しづつ体を慣らし、病棟に復帰したのは翌年の3月でした。

 

病棟は検診病棟。月曜から金曜の勤務。ありがたいことに「夜勤も免除」される環境で、定年(54歳)まで働かせてもらいました。

 

2015年12月 

定期受診時の骨シンチで、異常が指摘されました。右の肋骨2か所に「ガンの転移」を疑う像がみられたのです。PETという検査で再確認。「異常有!!」ただし骨の転移は、組織検査でしか確定できません。大学病院に紹介されました。エエエエ~~~💦また~~~?💦手術~~~💦治療~~~💦いやだ~~~💦

 

「骨転移・・・ 消せるものなら消したい・・・・・!!」と思った時、「やれるかも」とひらめきました。一か八かだけど「キメラ理論を使ってみよう!!」

 

骨転移の場所は分かっているので、その部位に「キメラ細胞が好む光」を当てるイメージ法をすることにしました。それまではこの方法、病変部位に直接使うことはしていませんでした。

 

骨採取まで10日。時間がない!! 消えるかどうか大きな賭けだけれど、やるしかない!! やる!! 消す!! キメラ細胞、手伝って~~~!!

 

帰宅後から検査の直前まで、必死で骨転移の所見がある場所にただひたすら、光を当て続けました。

 

ちょうど1週間後「転移は消えたな…」と感じました。でも感覚だけでは確実ではありません。検査日手術台に上がり、麻酔がかけられるまで「光イメージ法」を続けました。

 

検査は半覚醒状態(痛みは感じないが、声や物音が聞こえる状態)で開始されました。ドリルで骨を削るときの「ゴリゴリ」とした振動を感じながら、「もう転移細胞はありませんよ~」と心の中で叫びながら、大いびきをかいて眠ってしまいました。

 

検査結果が出るのは2週間後との説明を受け、退院しました。

5日後くらいだったと思います。病院から緊急で呼び出しがありました。

 

病院に行くと、担当の医師が済まなさそうに言いました。「すみません。検査の結果、『ガン細胞が見当たりません』確かにあったのです。でもないのです!!」

 

「やった~~!!」フフフっと思わず笑ってしまいました。

「先生大丈夫です。何もなかったんですね。」

 

「言いにくいのですが、もう一度検査をさせてください。」

「えっ?また骨削るのですか?」

 

「いえ、骨シンチとPETをさせて欲しいのです。もう一度確認させてください」

「いいですよ~~~!痛くない検査なら・・・」

(もう異常を示すものはないと思うよ~~!!)

 

というわけで再検査しましたが、どちらも問題なし!!

 

肺がんの主治医も「驚いたね~。ここでの結果では確かにあったんだよ~・・・」

(知ってるよ~~先生・・・)

 

「不思議だね~~」

「不思議ですね~~」

(半信半疑だったけど~~ やったかいがあったわ~~先生 でも先生には言えない~~ )

 

それ以降、肺がん由来の転移はなく過ごせています。タルセバは脳転移後14年以上飲み続けてはいますが。