家は、本来なら安心できる場所。

でも、私にとって家は、

いつも緊張する場所でした。

父は、お酒を飲むと人が変わりました。

怒鳴る。

暴言を吐く。

家の空気が一瞬で凍りつく。

私はいつも父の機嫌をうかがっていました。

「今日は怒っていないかな。」

「今は話しかけない方がいいかな。」

子どもなのに、

毎日そんなことばかり考えていました。

心から笑った記憶よりも、

息をひそめて過ごした記憶の方が多い気がします。


あの頃の私は、

「安心」を知りませんでした。


だから大人になっても、

人の顔色を見る癖が抜けなかった。


でも今は思います。

あの環境を生き抜いた私は、

弱かったんじゃない。

必死に生き延びようとしていた。

それだけだったんです。

次回は、

「“いい子”を演じるのが、生きる方法だった。」

です。


ナカシマ凛