こんばんは。
第63回試験・一般知識
A
まず、比湿の定義について確認しましょう。大気の熱力学におきましては用語がたくさん出てきますのでそこが結構難しいところなんですが、比湿とは、水蒸気と水蒸気を含んだ状態の空気との質量比、言い換えますと、水蒸気と空気全体との質量比のことをいいます。すなわち、
比湿=水蒸気の質量(g)/空気全体の質量(kg)
ということです。
以上を踏まえて比湿の定義に代入して求めますと、
10 / (990+10) = 10(g/kg)
となります。
B
次は、問題文にある与式を用いて比湿を求めてみます。
温度が14℃のときの飽和水蒸気圧は表より16(hPa)とあります。相対湿度が75%とありますので、飽和水蒸気圧に相対湿度をかけますと、実際の水蒸気圧が求まります。すなわち、
16 × 0.75 = 12(hPa)
となります。
この実際の水蒸気圧12(hPa)と気圧700hPaを与式に代入しますと、
(0.622 × 12) / 700 ≒ 0.0107(kg/kg) = 10.7(g/kg)
となります。
C
今度は露点温度をどう考えるかということですが、露点温度は気圧が一定の条件の下で温度を16℃まで冷やせば飽和に達するということですので、表より16℃のときの飽和水蒸気圧は18hPaでこれが実際の水蒸気圧になります。これと気圧900hPaを与式に代入しますと、
(0.622 × 18) / 900 ≒ 0.0124(kg/kg) = 12.4(g/kg)
となります。
よって比湿の大小関係は、
A<B<C
ということになります。
では。