こんばんは。半月

 



早速ですが、考えて見たいと思います。

 



第61回試験・実技試験1・問4



今回は穴埋め問題ということで、本文を読みながら考えてみます。

まず、「図10(下)によると、シアーラインの北西側では、6時間前よりも気温が低下した地域では、この6時間に1mm以上の降水があった地域と概ね対応が良い。図11によると、降水域の中に位置する東京では12時までの6時間で気温約(①)℃低下し、湿度は約(②)%上昇している。」とあります。

図10(下)はアメダスによる前6時間降水量・前6時間気温変化量実況図になりますが、シアーラインと気温の値および凡例に示されている前6時間気温変化量の着色部に着目しますと、本文にあります通り、シアーラインの北西側では、6時間前よりも気温が低下した地域と概ね対応していることがわかります。

次に、その降水域の具体的な例で図11(上)の東京に着目してみます。図10は22日12時の実況ですので、その6時間前に遡って気温の時系列を見ますと、22日6時の4.2℃から、22日12時の1.0℃にかけて3.2℃低下していることから、解答は整数ですので約(①3)℃となります。また、湿度を見ますと、22日6時の53%から22日12時の97%と44%上昇していることから、解答は10%刻みで(②40)%、なお、気象業務支援センター解答例では、読み取りの誤差を考慮して(②50)%も正解としています。

 

次に、「また、熊谷でも、12時過ぎの降水の始まりとともに気温が低下し湿度が上昇している。これらのことから、雨滴の(③)や、雪片の(④)や(⑤)によって空気が(⑥)されたことが、シアーラインの北西側で気温が低下した要因の1つと考えられる。」とあります。

 

図11(中)の熊谷の時系列図を見ますと、本文の通り、22日12時に降水が始まった直後から気温が急激に低下すると同時に、湿度が急激に上昇していることがわかります。この要因について一般知識で学習した降水過程の観点から考えますと、水の相変化において、液体すなわち雨滴や落下した降水からの蒸発、または個体すなわち雪片からの融解または気化昇華により潜熱を周囲から奪うことによって空気が冷却されたものと考えられます。

 

したがって、(③蒸発)、(④融解)、(⑤昇華)、(⑥冷却)となります。なお、④と⑤は順不同、⑥は(⑥冷や)も正解となります。

 

では。バイバイ

 

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