こんばんは。キラキラ

 



早速ですが、考えて見たいと思います。

 



第61回試験・実技試験1・問3

前回の問題で、ある高度間の気層における温度風と温度移流の関係について触れましたが、問題に入る前にもう少し詳しく、例として第52回試験・実技1・問1(3)を使い、潮岬と館野の850hPa〜500hPaの気層間の温度移流について考えてみます。


潮岬と館野の気層間の風の分布を簡単な図にしてみました。

潮岬では、850hPaの西北西10ノットの風から500hPaの南20ノットの風へと、高度が高くなるにつれて反時計回りに変化しています。この場合、低温部から高温部に向かって温度風が吹いているので寒気移流となります。

 

一方の館野では、850hPaの南東50ノットの風から500hPaの南45ノットの風へと、高度が高くなるにつれて時計回りに変化しています。この場合、高温部から低温部に向かって温度風が吹いているので暖気移流となります。前回の問3(2)もこの暖気移流の例に当てはまります。

 

次に、これを踏まえて今回の問題を考えて見ますと、図9で、22日24時における高度0.4km〜2.2kmの気層は、高度が高くなるにつれて風向が北よりから西よりへと反時計回りに変化していることから、寒気移流の場であることがわかります。したがって、温度移流は寒気移流で、そのように判断した理由につきましては、高度が高くなるにつれて風向が反時計回りに変化している旨を25字程度で述べればOKです。よって、

 

温度移流:寒気移流

理由:高度が高くなるにつれて風向が反時計回りに変化しているため。(29字)

 

(気象業務支援センター解答例)

温度移流:寒気移流

理由:風向が上空に向かって反時計回りに変化しているため。(25字)

 

ということになります。

 

では。バイバイ

 

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