こんばんは。星

 



早速ですが、考えてみたいと思います。

 



第61回試験・専門知識

(a)

一般気象学p242の図8.34 「海陸風に伴う気温・等圧面・流れの分布の模式図」を見ながら考えてみます。


陸面と海面が同じ日射を受けても、その粗度や熱的な性質が異なるため、表面温度の日変化に違いが生じます。すなわち、図の左側の昼の場合、陸面の温度は海面の温度よりも高くなり、その上の大気境界層の温度をより高温にすることで、陸上の気圧は、海上の気圧よりも低くなり、海上から陸上に向かう気圧傾度力が生じて、海から陸に向かう海風が生じます。


陸上に進入した風は、その進入した距離に変じて温度が上昇し、上昇流が生じます。一方で海上では、それを補償する形で下降流が生じ、上空では陸から海に向かう反流となり、海風循環が形成されます。


今度は図の右側の夜の場合を見てみます。海上では陸上に比べて温度変化が小さいため、両者の温度差が逆転します。そのため気圧傾度力が昼とは逆向きに働くことで、海風循環が消滅し、陸風循環が形成されます。


このように海陸風循環は1日周期の変化が卓越しますので、本文の内容は正しいとなります。


(b)

日中に吹く海風は、夜間に吹く陸風よりも海上と陸上との気温差が大きく、そのため気圧傾度も相対的に大きくなることから海風の方が陸風よりも風速が大きくなります。

陸風が吹く夜間では、晴天における陸面上では放射冷却により大気が冷却されるため、大気の鉛直安定度が大きく対流が起きにくくなります。その結果、陸上と海上との気圧傾度が日中の場合と比べて小さくなるため、陸風は海風よりも層厚が薄くなります。


したがって、本文の内容は正しいとなります。


(c)

一般的に、冬季よりも夏季の方が日射が強いため、地表面温度の日変化が大きくなり、したがって、海上と陸上とでの気温差が大きくなります。


これに伴って海上と陸上とでの気圧差も大きくなりますので、明瞭な海風循環が出現しやしすくなります。したがって、本文の内容は正しいとなります。


(d)

最後に、一般気象学p243の図8.35、「海風前線とそれに伴う流れの模式図」を見ながら考えてみます。


大気下層において、冷たい海面から暖かい陸面に向かって流れる海風の先端部では陸上にある暖かい大気との間で水平収束を起こし海風前線が形成されることがあります。


この海風前線の形成に伴って空気塊が持ち上げられて自由対流高度に達したときに対流雲が発生して雷雨などの不安定性降水の要因となることがあります。


したがって、本文の内容は正しいとなります。


よって、正解は、すべて正しく⑤というkじょとになります。


では。バイバイ


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