こんばんは。
早速ですが、考えてみたいと思います。
第59回試験・実技試験2・問3(2)
今回は、図13の輪島における状態曲線(エマグラム)についての最後の問題で、高度690hPaから430hPaにかけての大気の鉛直安定性を見る内容です。
高度690hPa~430hPaにかけての大気の鉛直安定性につきましては、この間の温度分布の気温減率、細実線の乾燥断熱線、太実線の湿潤断熱線を比較して考えます。
まず、一般気象学p71、図3.13「湿潤大気の静的安定性」の図で一般知識の復習をしますと、温度分布の気温減率が乾燥断熱線より大きければ(寝ていれば)不安定、気温減率が乾燥断熱線と湿潤断熱線の間であれば条件付不安定(中立)、湿潤断熱線より小さければ(立っていれば)安定と判断されます。
そこで、図13の高度690hPa~430hPaにかけてはどうなっているかですが、湿潤断熱線よりも温度分布の気温減率が小さいことから、安定であると判断することができます。
したがって、高度690hPa~430hPa間の大気の静的安定性は、「安定」、またその理由は20字程度で、
気温減率が湿潤断熱線より傾きが小さいため。(21字)
(気象業務支援センター解答例)
気温減率が湿潤断熱減率より小さいため。(19字)
となります。
では。