こんばんは。三日月

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第58回試験・実技試験2・問2

今回は、図6、図8および図1、図5を用い、「」図6(下)の枠を抜き出した解答用紙に前線を記号を付して記入せよ、という内容の作図問題を考えていきます。

 

まず、「図1、図5を用い」というところで、初期時刻の17日21時で図5の850hPa面の気温分布に図1の地上低気圧の中心とその低気圧に伴う前線を重ねたものが上図になります。

 

これによりますと、地上低気圧の中心から延びる寒冷前線は、6℃~12℃に対応しており、温暖前線は6℃~9℃に対応していることがわかります。

これを踏まえて次に、12時間後の18日9時の予想ではどうなるのか、図8(下)を見てますと、先ほどの前線に対応する最も低い6℃の等温線においても、予想される低気圧中心より南東に離れた北緯42°東経135°付近で極側に凸状になっており、この6℃の等温線が850hPa面の前線に対応するその北側に見られる等温線集中帯の南縁(暖気側)に相当していることがわかります。

 

また、「前問の前問の問2(2)に着目してに着目して」というところで、問2(2)では、地上低気圧の進行方向後面では、「乾燥した下降流域になっている。」ということでした。この領域は、地上の低気圧中心の南側にも回り込み始めていることからも以上を総合しますと、12時間後では、低気圧が閉塞する予想であると考えられます。したがって、12時間後の地上低気圧の中心から閉塞前線が延び、先ほどの6℃の等温線が極側に凸になっているところ、これを「閉塞点」とよんでいるのですが、ここまで解析されることになります。

 

次に、閉塞前線が伴う場合に、この閉塞前線が「温暖型閉塞前線」なのか、「寒冷型閉塞前線」なのか、という解析になってきます。「温暖型閉塞前線」(「入」の字型)は、閉塞前線の前面にある寒気が強い、つまり後面と相対的に温度が低い場合で、「寒冷型閉塞前線」(「人」の字型)は、その逆で閉塞前線の後面にある寒気が強い、つまり前面と相対的に温度が低い場合に解析されます。この問題では、閉塞前線の前面において相対的に寒気が強いことから、「温暖型閉塞前線」(「入」の字型)であると判断されます。

 

そして、閉塞点から風向シアーや上昇流の強い領域も見ながら寒冷前線と温暖前線を延ばしますと上図のように描かれます。

 

これを参考にして、図6(下)を抜き出した解答図では、前線及び前線面の構造を考慮して850hPa面の前線よりも1~2°程度前面になるように描きますと、概ね解答例のように描かれるかと思います。

 

 

 

では。バイバイ

 

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