こんばんは。
(気象庁HP: 各種申請・ご案内>報道発表資料>令和2年報道発表資料>東京レーダーで二重偏波気象レーダーの運用を開始します より)
気象庁では2020年3月から二重偏波気象ドップラーレーダーの導入が始まっています。二重偏波ドップラーレーダーでは、水平方向と垂直方向に振動する電波を用いることで雲の中の降水粒子の種別の判別、降水の強さを正確に推定することができるようになっています。これによって現在の降水の面的分布や「ナウキャスト」などの雨量予測精度の向上が期待されます。
(a)
気象レーダーから発射された電波は雨粒などの水の中を進むとき、雨粒などのない大気中を進むときと比べて伝搬速度が少し遅くなり、強い雨ほど水平偏波の速度がより遅くなります。したがって、本文の内容は正しいということになります。
(b)
先ほどの(a)で強い雨ほど水平偏波の進む速度が遅くなることについて触れましたが、二重偏波ドップラーレーダーでは、この性質を利用して水平偏波と垂直偏波の反射波の位相差から雨の強さを推定することができます。したがって、本文の内容は正しいということになります。
(c)
降水粒子は、粒が大きいほど、より空気抵抗を受けて扁平になります。この特徴を水平偏波と垂直偏波により観測することでその反射波の振幅の比から降水粒子の形を推定することができます。したがって、本文の内容は正しいということになります。
よって、正解はすべて正しく、①ということになります。
では。