こんばんは。星空

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第44回試験・一般知識

まず、問題文中の「空気と水が平衡状態に達しており、」とはどういうことか考えてみます。平衡状態であるということは、一つは、空気の温度と水の温度が平衡である、すなわちバランスを取っている、同じであることを意味し、もう一つは空気が水蒸気で飽和している状態である、ということを意味しています。これを踏まえて、(a)から考えてみることにします。

 

(a)水蒸気圧

先ほど「空気が水蒸気で飽和している状態である。」と述べましたが、つまりこの3つの密閉容器の中にある空気はすべて飽和水蒸気圧に達しているということを意味しています。

 

次に、3つの密閉容器の中にある空気はすべて飽和水蒸気圧に達していますので、試験前としてさらに押さえておきたい要点として、飽和水蒸気圧は温度のみで変化する関数であることです。

 

したがって温度が高くなるほど、飽和水蒸気圧は指数関数的なカーブを描いて大きくなるグラフをイメージしながら3つの密閉容器の気温に着目し「温度と飽和水蒸気圧関係」の表を見ますと、容器1は20℃でe1=23.4、容器2は10℃でe2=12.3、容器3は15℃でe3=17.0あることから、求める水蒸気圧の大小関係は、e2<e3<e1となります。

 

したがって(a)は正しいということになります。

 

(b)露点温度

次は露点温度ですが、先ほどの(a)で触れましたように3つの密閉容器の空気はすべて飽和水蒸気圧に達したときの温度、すなわち温度は露点温度になっていますので求める大小関係は、Td2<Td3<Td1となります。

 

したがって(b)は誤りということになります。

 

(c)混合比

空気の混合比は、水蒸気の質量/乾燥空気の質量で表わされます。またこの問題で与えられている湿潤空気の気圧pと水蒸気圧eを使いますと混合比qは、

 

q=0.622×e/p-e

 

と表現されます。そこでこの式に、3つの容器のそれぞれの値を代入して大小関係を比較してみます。なお、大小関係を求めるだけですので0.622は省略して求めます。

 

容器1 23.4/1000-23.4≒0.024

容器2 12.3/1000-12.3≒0.012

容器3 17.0/500-17.0≒0.035

 

となります。したがって求める大小関係はq2<q1<q3となり、(c)は誤りということになります。

 

よって正解は(a)のみ正しく、②ということになります。

 

では。バイバイ

 

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