こんばんは。夜の街

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第41回試験・一般知識

この問題の最終目的は、東側の麓に達したときの空気塊の気温であることを念頭において考えてみます。

 

まず、西側の麓から斜面に沿って上昇し、高度1000mの中腹で、気圧900hPa、気温10℃となったときの混合比をq1として求めます。混合比について、気圧と水蒸気圧との関係は、本文でq=0.622e/pの式が与えられています。また気温10℃のときの飽和水蒸気圧は表より12.3hPaですので代入しますと、

 

q1=0.622×12.3/900…(1)

 

となります。

 

次に、ここから空気塊がさらに上昇を続け、山頂に達した後、東側斜面に沿って下降し、高度0m、気圧1000hPaの東側の麓に到達したときの混合比について本文では、「この間に最初に含んでいた水蒸気の30%を降水で失い」とあります。つまりこのとき空気塊にはまだ70%の水蒸気が残っていると解釈することができます。このときの空気塊の混合比をq2としますと、

 

q2=0.7×0.622×12.3/900…(2)

 

と書けます。その次の段階として1000hPaのときの水蒸気圧を求めます。求める水蒸気圧をe1、混合比q3としますと、

 

q3=0.622×e1/1000…(3)

 

ここで、大気の熱力学において混合比は、本文にもありますように断熱過程において保存されることを学習しました。すなわちq2=q3が成り立ちます。したがって、(2)式と(3)式より、

 

0.7×0.622×12.3/900=0.622×e1/1000

 

e1=9.56666…≒9.6(hPa)

 

となります。その次に本文では「相対湿度は36%」とあります。先ほど求めた水蒸気圧e1は、飽和水蒸気圧の36%の値であることから飽和水蒸気圧をe2としますと、

 

e2=9.6/0.36=26.666…≒26.7(hPa)

 

と求まります。ここで試験直前の要点として、「飽和水蒸気圧は温度のみで決定する。」であることを確認した上で表で求めた値の26.7(hPa)に最も近い値を探しますと、26.4(hPa)が最も近く、それに対応する気温は22℃であることがわかります。

 

よって、東側の麓の気温は22℃で正解は②ということになります。

 

では。バイバイ