こんばんは。星空


早速ですが、考えてみたいと思います。

 



第57回試験・実技試験1



今回は、日本の東にある高気圧について、図6〜図8を用い、12時間後から36時間後までの移動方向と平均の速さを求めよ、という内容です。


まず、日本の東にある高気圧の移動方向と速さにつきましてはその高気圧の中心位置の追跡して求めますので、図6〜図8の各下の地上の予想図を用います。試験本番でもトレーシングペパーが与えられますので、トレーシングペーパーを用いて「H」マークの中心を12時間後、24時間後、36時間後とプロットしていき完成させた図が上図になります。

この図より、まず移動方向が概ね東北東に進んでいることがわかります。経線を視線に対して平行に合わせて見るように注意しましょう。なお、気象業務支援センター解答例では北東も正解としています。

次に、速さを求めます。この高気圧近傍の緯度10°の図上の長さは36mm、一方の高気圧が12時間後から36時間後にかけて移動すると予想される距離の頭上の長さは7mmとなります。緯度10°は問1(3)①でも触れましたが、600海里です。したがって、内項の積=外項の積から、

36:600=7:x
X≒117(海里)

117海里を24時間かけて進みますので求める速さは、

117÷24≒4.9(ノット)

となります。問題文では、「5ノット以下の場合は「ゆっくり」または「ほとんど停滞」のうちから適切な語句を答えよ。」との指示があります。求めた4.9ノットという速さは5ノット以下ではあるものの、限りなく5ノットに近い数値ですので、「ゆっくり」を充てた方が適切と考えられます。したがって、

移動方向と速さ:東北東(北東)にゆっくり

ということになります。

では。バイバイ