こんばんは。星空

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第56回試験・実技試験2・問3

今回は、前問の下線部の(ア)を観測した地点について、「(⑥10時20分)に風向が大きく変わって風速が増大し、ほぼ同時に(⑦気温)の下降、(⑧海面気圧)の上昇、降水が観測された。」がシアーラインの通過を表わす特徴であることに基づき、他の(イ)、(ウ)を観測した地点においてシアーラインが通過した時刻を10分刻みで解答せよ、という内容です。

 

まずは、(イ)から見てみます。風から着目しますと、風向が大きく変化している時刻は8時50分、10時30分から10時40分にかけてが主なところで、一方の風速が大きく変化している時刻は、瞬間風速では9時00分、9時10分、10時40分、平均風速では9時10分、10時40分が主なところと読み取れます。

 

次に気温に着目して大きく下降している時刻を見ますと、8時40分、8時50分、また海面気圧に着目して最も大きく上昇している時刻は8時40分、降水は8時30分から9時20分にかけて観測されています。

 

問題文の但し書きには、「要素により通過時刻が異なる場合は風向の変化による時刻を答えよ。」とありますので、シアーラインの通過の際の特徴を考慮して風向が大きく変化した時刻を用いてシアーラインの通過時刻を求めますと(イ)8時50分ということになります。

 

次は、(ウ)について見てみます。風については先ほどの(イ)よりお大きく変化したところが多いので、それ以外の気象要素から検討した方が早く求められそうです。気温が大きく下降している時刻は9時40分から10時00分にかけて、海面気圧が大きく上昇している時刻は9時20分から10時00分にかけて、降水は9時40分から10時30分にかけて観測されています。

 

これを踏まえて風向が大きく変化している時刻を見ますと、9時20分から9時50分にかけてのところに絞られてきます。また平均風速では特に大きな変化が見られないものの、瞬間風速では9時50分で急激に強まったところが見られます。

 

以上より、(ア)に倣って求めますと、降水が9時40分で最初に観測されていること、気温が9時40分から大きく下降していること、海面気圧が9時0分から上昇し始めていることを考慮して、シアーラインが通過した時刻は(ウ)9時20分と判断されます。なお、気象業務支援センター解答例では9時30分も正解としています。

 

では。バイバイ