こんばんは。半月

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第56回試験・実技試験2

今回は、穴埋め問題ということで、本文を読みながら空欄を埋めていきたいと思います。

 

(第1段落)

「この台風が予報円の中心を進む場合、24時間後までの移動距離は約(ⓐ)海里、平均の移動の速さは(ⓑ)ノットと予想される。」とあります。

 

まず、移動距離を求めてみます。初期時刻の台風の中心位置は先島諸島付近(25.5N 124.8E)にあり、北東に進んで24時間後の7日9時(070000UTC)には、種子島の南の海上(29.4N 131.4E)に達する予想になっています。この2点間の距離を図上で定規とデバイダーを使って計測しますと28mmとなります。一方、試験では一般的に天気図等の図上における距離の計測の目安に緯度10°の距離を使います。この緯度10°の実際の距離は600海里=約1100kmです。図6での緯度10°の図上の距離は41mmとなります。

 

以上がわかったところで計算しますと、

 

28(mm) ÷ 41(mm) ≒ 0.68

 

600(海里) × 0.68 =408(海里)

 

となります。ただしⓐは「30の倍数」という指示ですので、408海里に近いⓐ420海里が求める移動距離となります。

 

次に平均の移動の速さですが、ⓐで求めた420(海里)を24(時間)で割って求めます。したがって、ⓑは小数第1位を四捨五入した値で求める指示ですので、

 

420 ÷ 24 =17.5≒ⓑ18(ノット)

 

ということになります。

 

(第2段落)

「台風は次第に勢力を強め、48時間後には、中心気圧(ⓒ)hPa、最大風速(ⓓ)ノットとなり、」とあります。まず48時間後とありますので、図6の右下にある英文のコメントの「080000」の行に着目しますと、予想される中心気圧はPresの欄からⓒ990hPaで、最大風速はMax Windsの欄からⓓ55KTと読み取ることができます。ちなみに(Gust)の欄の(80KT)は最大瞬間風速80ノットという意味になります。

 

次に、「八丈島の北西およそ80海里の海上を中心とする半径(ⓔ)海里の円内に進む見込み。」とあります。円内とは破線で示されている予報円のことでその半径の距離を求め、それに近い値を下枠から選ぶ形になっています。図上で半径の距離を計測しますと10mmとなります。これは先ほど触れました41mmが600海里の目安を使いますと、その1/4の距離ですので下枠からⓔ150(海里)が選ばれることになります。

 

次に、「実線の円で示される(ⓕ)域の半径は(ⓖ)海里であり、」とあります。予報円の外側にある実線の円は、暴風警戒域を表わし、台風の中心が予報円内に進んだ場合に暴風域に入るおそれのある範囲全体を示しています。したがって、ⓕ暴風警戒となります。また暴風警戒域の半径を下枠から選ぶ形になっています。予報円よりもわずかに大きいことから175海里と選ぶこともできますが、念のため計算しますと、半径は図上で12mmとなりますので、

 

12(mm) ÷ 41(mm) ≒ 0.29

 

0.29×600(海里) = 174(海里)

 

となり、求める暴風警戒域の半径は、下枠からⓖ175(海里)が選ばれます。

 

次に、「台風の中心から半径(ⓗ)海里以内では風速が50ノットに達するおそれがある。」とあります。先ほども触れました通り、暴風警戒域は台風の中心が予報円内に進んだ場合に暴風域に入るおそれのある範囲全体を示していますので暴風警戒域の半径から予報円の半径を差し引いた値が当てはまることになります。したがって、

 

175-150=ⓗ25(海里)

 

ということになります。

 

最後に「この台風は、72時間後には三陸沖に進み、(ⓘ)に変わる見込み。」と文を結んでいます。72時間後、すなわち9日9時(090000UTC)の予報円に着目しますと、「EXTRA TROPICAL」とあります。これは直訳しますと「熱帯外の低気圧」となりますが、すなわち台風(熱帯低気圧)としての構造が崩れて温帯低気圧化する予想であることを意味しています。つまり「EXTRA TROPICAL」は、ⓘ温帯低気圧ということになります。

 

では。バイバイ