こんばんは。
早速ですが、考えてみたいと思います。
第55回試験・実技2・問1
(解答図)
今回は、図1の地上天気図において気圧の尾根や谷がわかりやすくなるように、解答図に1014hPaの補助等圧線を破線で記入せよ、ということで考えてみます。
解答図には、北海道の北、四国沖、日本のはるか南の3か所に×印があり、これらの中心を通るように表現せよ、という条件が付されていますので、北海道の北の×印付近の枠からスタートさせることにします。
まず、最初の着目点として日本海にある高気圧の1016hPaの閉じた等圧線の北側を通るのか、南側を通るのか、ということになりますが、この判断のために、さらに黄海にある低気圧の1012hPaの閉じた等圧線と合わせて考えますと、これらの2つの閉じた等圧線の間に1014hPaの補助等圧線が通ると考えられます。
次の着目点は、関東の東海上から東海地方へ向かって屈曲している1016hPaの等圧線になります。これは、1014hPaの補助等圧線が伊豆諸島付近にある低気圧の1012hPaの閉じた等圧線の北側を通るのか、西側を通るのかというところにも関係してくるのですが、この1016hPaの等圧線が東海地方へ大きく屈曲しているのは太平洋側の高圧部から張り出している気圧の尾根と考えられます。さらに八丈島で北東15ノット、潮岬で北東10ノットの風が観測されていることも併せて考えますと、気圧の尾根が四国沖付近へ延びており、また風の観測から1012hPaの閉じた等圧線と1016hPaの等圧線の間で混んでいることが考えられ、したがって、1014hPaの補助等圧線は四国沖で大きく屈曲させて1012hPaの閉じた等圧線の北側を通ると考えられます。
(気象業務支援センター解答例)
あとは、日本海付近で補助等圧線を繋げて、伊豆諸島付近にある低気圧の1012hPaの閉じた等圧線の外側を東に回り込ませて南西へ延ばし、日本のはるか南の×印の中心を通して枠まで破線で描画させれば完成になります。
では。