こんばんは。流れ星

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第55回試験・実技試験1・問3

(問3(1)の文章)

帯広において、9日0時50分以降に地上が0℃以下にもかかわらず雨に変わったのはなぜか、そのヒントは図6(左下)の8日21時~図7(左下)の9日9時にかけて帯広付近で予想される850hPa面の気温変化に着目するところにあります。帯広付近における8日21時の850hPa面の予想される気温は-3℃ですが9日9時では南からの暖気の流入が進むことにより、予想される気温は6℃に上昇することがわかります。

 

すなわち、帯広では0時50分を境に地上より上空の850hPa面において気温が上昇することにより、0℃以上の気層が生じ、下線部のように気温が地上で0℃以下にもかかわらず雨になったと考えられます。

 

解答で注意しておきたい点は、今回の問題では対象となっている地点における状態曲線の資料がありません。したがって、850hPa面付近において逆転層が生じたのかもと頭の中で想像された方が多いかもしれませんが、それを確かめることができませんので、例えば「逆転層が形成されたため。」といった言及をされますと、満額の得点が得られないか、最悪×の可能性が考えられますので避けた方がよく、地上付近では0℃以下なのに対して、上空に0℃以上の高温の気層が存在している旨の解答に留めておいた方がよいと考えられます。したがって、

 

地上付近の気温は0℃以下だが、上空に0℃以上の高温の気層が存在する。(34字)

 

(気象業務支援センター解答例)

地上付近の気温は氷点下だが、その上空に0℃以上の気層がある。(30字)

 

ということになります。

 

では。バイバイ