こんばんは。キラキラ

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第55回試験・実技試験1・問2(5)

前回の①では図6(左下)において東海地方に見られる上昇流域について、図8(上)の850hPa風・相当温位の分布で見た場合にどのような特徴が見られるか、という問いでしたが、今回はこの上昇流の生成に関わると考えられる2つの要因をそれぞれ「暖湿空気が、」の6文字の書き出しに続けて、書き出しを含め20字程度で述べよ、という問題です。

 

まずは、①に基づいて一つ目の要因を考えてみます。①では321K以上の暖湿空気が55ノットの強い南風によって東海道沖から流入していることがわかっています。一方、問2(3)の時系列図の問題を振り返りますと、温暖前線は潮岬は8日16時~17時の間に通過しているものの、御前崎や石廊崎では8日21時の時点でも通過していないことがわかっています。このことから、温暖前線は紀伊半島から東海地方の沿岸部のすぐ南の東海道沖を通っていると推定されます。

 

以上の状況から暖湿空気は、温暖前線にほぼ直交する形で進入し、その後、温暖前線面を滑昇するため上昇流が生成されると考えられます。したがって、一つ目の要因は、

 

暖湿空気は、温暖前線面を滑昇するため。(19字)

 

(気象業務支援センター解答例)

暖湿空気は、温暖前線面に乗り上げる。(18字)

 

となります。

 

次に、もう一つの要因について、①では風速が海上のおよそ半分の25ノットに弱まっている要因として図11の地形図に見られる東海地方の地形に大きく関係していることが考えられます。東海地方に見られる山地の南斜面にほぼ正対する形で暖湿空気がぶつかり強制上昇させられることで、温暖前線面の滑昇による上昇流をさらに強化されることによって東海地方に強い上昇流域が生成されると考えられます。したがって、2つ目の要因は、

 

暖湿空気は、山地の南斜面に強制上昇させられる。(23字)

 

(気象業務支援センター解答例)

暖湿空気は、山地の南斜面に吹き付ける。(19字)

 

ということになります。

 

では。バイバイ