こんばんは。

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第55回試験・実技試験1・問1

今回は、図5の高度700hPa付近にみられる逆転層の下方と上方それぞれ厚さ100hPa程度の気層内の平均的な風を比較し、風向と風の強さに関する相違点を40字程度で述べる記述問題です。

 

僕が初めて実技試験の勉強を始めたとき、記述問題に対してどのような切り口から書けばいいのかというところで大きな壁に阻まれたのですが、このような問題では、大きく2種類のタイプに分けられると考えています。一つは図に示される特徴や状況を説明するタイプ。もう一つは問題や図に対して学科試験で学習した知見に基づいて根拠・理由を説明するタイプです。

 

そこで改めて問題文を読みますと、出題者が求めている解答は、図で着目するところの特徴を述べればよく、なぜこうなるのかという理由を求めているのではありません。初めは時間がかかっても構いませんので、問題文をよく読んで、どちらのタイプか見極めながら演習をされますと、徐々に早く解けるようになるかと思います。

 

さて、図5の逆転層に着目しますと、逆転層そのものはおよそ高度730hPaから690hPaです。問題文では「下方と上方それぞれ厚さ100hPa程度の気層内の平均的な風」とありますので、上方は約690hPaから590hPa、下方は830hPaから730hPaの風の分布を両者比較して風向と風の強さの2つの要素の違いを述べればOKです。

 

風向につきましては下方は概ね北北東の風、上方は概ね南西の風になっていることがわかります。

 

また風の強さにつきましては、下方は概ね10ノット、上方は概ね30~45ノットで上方の方が風が強いことがわかります。したがって、まとめますと、気象業務支援センター解答例の通り、

 

逆転層の下方は概ね北北東の風、上方は概ね南西の風で、上方の風の方が強い。(36字)

 

ということになります。

 

では。バイバイ