こんばんは。星

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第55回試験・実技試験1・問1(2)

問1(2)の①と②におけるこれまでの考察をまとめますと、①では、500hPaの風と300hPaの風からこの層間における温度風の風向が北北東

であることがわかり、②ではこの温度風の風向から温度風の東側の方が低温であることがわかりました。

 

図2に見られる明域Q内に見られる雲の渦は一見すると台風を含む熱帯低気圧に伴うものに見えますが、これまでの考察でそうではないということがわかってきます。もしも台風や熱帯低気圧であれば図1でこの付近に円形等圧線が現れるはずですが、実際には見られませんし、船舶Aの付近、すなわち雲の渦の中心付近の温度は、台風や熱帯低気圧ですと、周囲よりも温度が高い「暖気核」が存在しますが、実際は中心付近の方が低温です。

 

今回の問題では、500hPa面でも300hPaでも教科書的に明瞭ではありませんが、特に図3の300hPa面では、9480mの等高度線がこの付近で南へ蛇行していることから偏西風の振幅が大きくなり、この付近が切り離されつつある状態に読み取れることから、明域Qは寒冷渦に対応しているものと考えられます。

 

したがって、正解は寒冷渦ということになります。

 

では。バイバイ