こんばんは。流れ星

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第55回試験・専門知識

(a)

まず、「この10日間について、真夏日になるか・ならないかをガイダンスの値を判定基準として用いて予想することとし、判定基準を変更した場合の予想精度を比較する。」ということで、問題にある図の見方を確認しておきます。

 

縦軸はガイダンスの値、すなわちこれを判定基準として見ます。そして横軸は1日~10日の日にちを表わしています。いま縦軸の判定基準を長破線で示されている50%から短破線で示されている45%に引き下げたときの予想精度への影響等を見てみよう、というのが今回の設問です。

 

初めは「適中率」について、判定基準を引き下げたことによって改善されたのかを検討してみます。判定基準が50%のときの適中率は、長破線より上にある実況に着目しますと、実況が「真夏日」となったのは、1日、4日、6日、「真夏日でない」となったのは9日だけですので、

 

3/4=0.75  0.75×100=75(%)

 

となります。今度は45%に引き下げた場合の適中率はどうかということで短破線より上にある実況に着目します。先ほどの実況に加えて、「真夏日」となった5日と10日、「真夏日でない」となった2日と8日も含まれますので、

 

5/8=0.625  0.625×100=62.5(%)

 

となり、この結果、適中率は悪化していることがわかります。したがって下線部は誤りということになります。

 

(b)

次は「空振り率」について、判定基準を引き下げたことによって増加するのかを検討してみます。判定基準が50%のときの空振り率は1日、4日、6日、9日のうち9日だけが「真夏日でない」という実況でしたので、

 

1/4=0.25  0.25×100=25(%)

 

となります。今度は45%に引き下げた場合の空振り率について先ほどの適中率のときと同様に考えますと、対象となる全8日のうち、2日、8日、9日が「真夏日でない」という実況でしたので、

 

3/8=0.375  0.375×100=37.5(%)

 

となり、この結果、空振り率は増加することがわかります。したがって下線部は正しいということになります。

 

(c)

最後に、見逃し率を下げるには判定基準を高くすればよいのかを検討してみます。10日間の全実況を対象にしてみた場合、判定基準であるガイダンスの値を50%のところで線引きしますと、5日と10日の「真夏日」が判定基準より下となるため予報を見逃してしまう結果になります。では判定基準を45%のところで線引きするとどうなるかを見ますと、その見逃しがなくなることがわかります。つまり、見逃し率を下げるには、判定基準を低くすればよい、ということがわかります。

 

したがって、下線部は誤りということになります。

 

よって、正解は(b)のみ正しく、④ということになります。

 

では。バイバイ