こんばんは。キラキラ

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第55回試験・一般知識

(a)

本文では、「成層圏から中間圏の北極周辺は低気圧になり、北半球高緯度では西風が卓越している。」とあります。そこで、一般気象学p254

の図9.3「1月における帯状平均東西風の緯度高度分布」に着目しますと、1月、すなわち北半球の寒候期においては、「成層圏から中間圏」とありますので、高度約50km付近の成層圏界面付近の風に着目しますと、西風が卓越していることがわかります。

 

この高度付近における大気の流れは、ほぼ地衡風平衡が成り立っていると考えられます。北極周辺は冷たい空気をもつ低気圧があり、これを「極夜渦」とよんでいます。すなわち、北極周辺の方が低温域であり、地衡風平衡に当てはめて考えますと、赤道側の高温域を右に見ながら風が吹く、つまり西風が吹くと考えることができます。

 

したがって、「寒候期」が入ります。

 

(b)

本文にありますように、成層圏突然昇温は、寒候期に北極周辺の成層圏を中心に気温が短期間に急激に上昇する現象です。

 

この後、現象が起こる要因について文が続いており、ここからは一般気象学p260の図9.11を見ながら考えてみることにします。空欄の後には、「プラネタリー波に伝播が原因となっており、」この「プラネタリー波」とは何かといいますと、波長が1万km以上の定常的な偏西風の波動のことで、大規模な地形の影響によって対流圏で発生します。

 

冬から春にかけて対流圏で発生したプラネタリー波は鉛直方向に伝播することによる影響で極夜渦が崩れによって地衡風平衡の状態も崩れて空気の下降が起こります、この空気の下降が起こることから断熱圧縮によって一週間に数十℃の急激な気温上昇が起こる、というのが成層圏突然昇温が起こる要因になります。

 

したがって、「地形等の効果」となります。

 

(c)

空気の断熱圧縮は上層から下層へと及んでいくに伴い、気温の上昇は上層ほど早く始まります。

 

したがって、「上層」が入ります。

 

よって、正解は、②ということになります。

 

では。バイバイ