こんばんは。

 

 

早速ですが、考えてみたいと思います。

 

 

第52回試験・専門知識

《図ア》

3枚の図を見て、いちばんわかりやすそうなアの図から見てみます。明らかな特徴としては太平洋から東シナ海にかけて、負の渦度域が広がっており、太平洋高気圧の勢力の目安となる5880mの等高度線が確認できるところにあります。ちなみに等高度線は60mごとに描かれています。このことから、「どうも梅雨期から夏の気圧配置だな。」と概ね見当がついたところで、(a)~(c)の文を読みますと、(b)かもということでもう少し検討してみます。

 

梅雨前線の存在が認められるのであれば、太平洋高気圧の北側にあるはずです。山陰沖から北日本に着目しますと、いくつかの強い正渦度域があることから、この付近に梅雨前線が停滞していると考えられ、「前線の活動が活発になっている。」という文言にも矛盾はなさそうです。

 

したがって、(b) - アとなり、②か④に絞られます。

 

《図イ》

次に、イの図を見てみますと、東北から北海道南部にかけては負の渦度域でその他は概ね正の渦度域となっています。一方、東シナ海には浅いながらもトラフが認められることから、残りの(a) (c) のうち(c) の文ではないかということでもう少し検討してみることにします。

 

「九州の南に発達中の低気圧があり、」ということは、その西側にトラフの存在が認められるはずです。低気圧は発達中ですから、この時点ではトラフは浅くとも、次第に深まってくることを考えますと、合っていると考えられます。また、「北日本の一部を除き」とあるのも、負の渦度域であることから、ほぼ雨や雪の降水がない領域であると考えられます。

 

したがって、(c) - イということになります。

 

《図ウ》

最後に、ウの図を見てみます。トラフがどの位置かを探しますと、等高度線の曲率、朝鮮半島南部や東シナ海の極大値も参考にして、おおよそ朝鮮半島から東シナ海へ延びていると考えられます。(a)の文では「低気圧が日本海中部にほぼ停滞しており」とありますので、低気圧はこのトラフに対応していると考えられます。また停滞しているとありますので、さらに等高度線に着目しますと、5220mの等高度線より南側では間隔が狭いのに対し、北側では、5160mの等高度線の間隔が広いことから、日本海中部付近では相対的に風が弱いことが考えられることから文との矛盾はなさそうです。

 

したがって、(a) - ウということになります。

 

よって、正解は、(a) - ウ (b) - ア (c) - イの組み合わせで、④ということになります。

 

では。バイバイ