こんばんは。
早速ですが考えてみたいと思います。
(a)
選択肢は「傾圧不安定波」か「極渦」かということですが傾圧不安定波は温帯低気圧や移動性高気圧と結びつく対流圏における偏西風帯の波動のことです。
一方の極渦は冬半球の高緯度成層圏における冷たい空気を伴った低気圧性の渦のことです。極夜渦ともいいます。
したがって「極渦」ということになります。
(b)(c)
対流圏ではヒマラヤ山脈などの大規模な山脈や、大陸と海洋との温度差などから発生するプラネタリー波という偏西風の波動が存在します。「一般気象学p261」を参照しますと、本文にありますように、冬季から春先にかけて対流圏でブロッキングなどの活動が活発化しますと、プラネタリー波が上方へ伝わる影響で極渦が崩壊します。
極渦が崩壊しますと、空気が下降することによる断熱圧縮で短期間に数十℃も気温が上昇するという現象が起きます。これを成層圏突然昇温とよんでいます。
したがって、(b)はプラネタリー波、(c)は崩壊ということになり、正解は④ということになります。
では。