こんばんは。星空

 

早速ですが考えてみたいと思います。

 

(a)

過去問題でも結構問われています。結論からいいますと正しい内容です。

言い換えますと、数値予報プロダクトで出力される格子点値はその地点のいわゆる局所的な大気の状態を表したものではなくて格子点付近の面的な空間を平均した大気の状態を格子点に対応する地点に表しているということです。

 

(b)

数値予報プロダクトにおける予想時刻までの一定時間の積算降水量として出力されます。

この一定時間とは予想図の種類で何時間かが異なりますがどの予想図を作成する場合でも、予想時刻までの積算値ということになります。

 

例えば実技試験の「地上気圧・降水量・風」の予想図」における降水量は「前12時間降水量(mm)」で表されていることからイメージするとわかりやすいと思います。

 

  

(気象ドップラーレーダー  関西航空地方気象台)

 

一方の降水強度は気象レーダー観測における値ですが、積算降水量と何が違うかといいますと、気象レーダーでは5分間隔ごとに仰角を変えながら観測ます。そして平均受信電力と距離からその5分間の降水量を求めて、さらに12倍の1時間降水量として表わされているところです。

 

したがって本文では降水強度とありますが、積算降水量で表されますので誤りということになります。

 

(c)

 

(全球モデルの地形 気象庁HPより )

 

数値予報プロダクトとして出力される地上気温は、本文の最後にあります通り、モデル最下層の気温を高度補正した値であるのは正しいのですが、ちょっと難しいのは、数値予報モデル内の予想値を出力しますので、モデル大気の最下層の標高との差を求めるのは実際の地表面の標高ではなくて、数値予報モデルの地形の標高に対して求められています。

 

また、この数値予報プロダクトとして出力される地上気温と実際の気温との間に系統的な誤差が生じますので、実際の地表面の標高に合わせた予想値は天気予報ガイダンスによって修正することになります。

 

したがって本文の内容は誤りということになります。よって正解は③ということになります。

 

では。