こんばんは。星空
 
早速ですが考えてみたいと思います。
 
 
(850hPa気温)
(a)の図では、(b)の図よりも大陸において気温が高いという特徴が見られます。
例えばバイカル湖付近ですと(a)の図では9~12℃、(b)の図では3℃程度といった感じです。
これは、6月の方が夏至に近く、したがって、受ける太陽放射エネルギーが大きいためと考えることができます。
 
また、(a)の図の方が温度傾度が小さいという特徴が見られます。アジアモンスーンの湿った気団とその北側での乾いた気団との間で梅雨前線が形成されます。梅雨前線では、温度傾度は小さく、水蒸気量の傾度が大きいのが特徴です。
 
したがって(a)の図が6月、(b)の図が9月となります。
 
 
(850hPa高度)
850hPa気温の(a)の図の方が温度傾度が小さいことに関連して、空気密度の傾度も小さく、したがって気圧傾度も小さいと考えることができます。それがどちらの図で現れているかといいますと、(a)の図よりも(b)の図であることがわかります。
 
したがって、(a)の図が9月、(b)の図が6月となります。
 
 
(外向き長波放射量)
外向き長波放射量とは、地球から宇宙空間に放出される地球放射、すなわち赤外線の放射量のことをいいます。対流活動が活発で積乱雲が多く発生する領域ですと、積乱雲の雲頂高度が高い、すなわち雲頂温度が低いということですから、赤外線の放射量が小さく、逆に対流活動が不活発な領域では、宇宙空間に放出される赤外線量が大きい、ということができます。
 
図では赤いほど外向き長波放射量が大きく、青いほど小さいことを示しています。(a)の図では外向き長波放射量の小さい領域がベンガル湾~大陸の南岸~日本付近と連なってる特徴が見られます。このことからこの連なっている領域は梅雨前線に対応していると考えることができます。
 
したがって、(a)の図が6月、(b)の図が9月となります。
 
よって正解の6月の組み合わせは②ということになります。
 
では。